掛け軸の扱い方と保存方法について教えてください。
掛け軸の扱い方と保存方法について7つのポイントをご紹介します。
掛け軸は骨董品の中でも、繊細で弱いといえます。
そんな繊細な掛け軸だからこそ、お伝えする7つのポイントをおさえて、良い状態を保ちましょう。
掛け軸を扱う際の7つのポイント
1.長期間、掛け軸を飾らない
飾ったまま長期間放置されていると、重みでどんどん劣化していきます。
目安としては、2週間ほどで掛け替えるようにしましょう。
また、掛ける場所にも注意をしましょう。通常、掛け軸は床の間に飾ります。
床の間は直射日光が当たらないように設計されていますが、他の場所に掛ける場合、直射日光、風、タバコや料理の煙、温度湿度の変化が大きい場所は避けましょう。
2.掛け軸をしまうときは天気のいい日に収納しましょう
掛け軸は薄い紙に書かれているため、とても湿度に弱い品物です。
晴れて乾燥した日が2日以上続いた日が良いでしょう。
2日以上乾燥していれば、掛け軸からも湿気が飛んでいます。
3.収納の前にホコリを払いましょう
ホコリはダニやシミの原因になります。しっかりとホコリを払ってから、収納しましょう。
とは言え、手で強く払ったりはしないようにしてください。手の脂がついて、シミの原因となったり、下手をすれば破れてしまいます。
柔らかい羽箒などで傷をつけないように、優しくしっかりとホコリを落としましょう。
4.掛け軸は優しく巻きましょう
きつく巻いてしまうと、折れ、シワの原因になり掛りが悪くなります。風帯も一緒に巻かずに必ず横に織り収納しましょう。
また、軸先を持ち、巻がずれないように正確に巻きましょう。
この時に注意することは、紙の部分を持たないように巻くことです。
これも、折れの原因になります。
5.箱に収めるまで細心の注意を払いましょう
箱からの出し入れが掛け軸を傷つけてしまう最も多い瞬間です。
掛け軸の出し入れは細心の注意を持って行いましょう。
6.箱も大事にしましょう
掛け軸の入っている箱も、大事なものです。
箱の有無だけで、査定額は変わってしまう場合があります。
また、箱の中に湿気がこもっていても、掛け軸にカビやシワが発生してしまいます。
箱も湿気がこもらないように注意しましょう。
7.防虫剤も用意しましょう
ホコリを払っても、湿気を追い出しても、紙を食べてしまう虫がついてしまっては元も子もありません。
防虫剤を一緒に入れておくことで、虫がつくことを防ぐことができます。
まとめ
掛け軸の扱い、保存のポイントを7つお伝えしました。
掛け軸は骨董品の中でも、繊細な品物です。
だからこそ、扱いや保存の方法に気をつけて、良い状態を保つようにしましょう。