その骨董品、なぜ売れない?よくある価値がつかない理由を解説
骨董品が売れない理由には、保存状態や需要の有無、真贋の不明確さなどがあります。
「祖父母の家から出てきた古い品物。価値があると思ったのに査定額がゼロだった」
「ネットで似たものを見かけて期待したのに、買い取ってもらえなかった」
こうした“売れない骨董品”に関する相談は、実は非常に多く寄せられます。
骨董品は一見価値がありそうに見えても、市場での評価基準や査定ポイントを満たさないと、価格がつかないケースもあります。
この記事では、買取の現場でよく見られる「売れない骨董品の特徴」と、その背景を詳しく解説していきます。
売れない骨董品によくある5つの特徴とは?
1. 保存状態が悪い(汚れ・シミ・ヒビ・欠け)
骨董品は状態が命ともいえるジャンルです。
特に陶磁器や掛け軸、絵画などは、水濡れやカビ、破れ、ヒビ割れなどがあると評価が大きく下がります。
どれほど希少な品であっても、保存状態が悪ければ「商品」として成立しないこともあります。
2. 真贋が不明・証明書や箱がない
「本物」であっても、真贋を裏付ける資料がない場合、市場では慎重に扱われます。
たとえば、有名作家の陶器でも、共箱や鑑定書がなければ、模倣品の可能性を否定できず、査定額が低くなる原因になります。
3. 量産品・観光土産・模倣品である
見た目が古くても、昭和以降に大量生産された装飾品や観光地のお土産品は、骨董的な価値がつかないことがほとんどです。
特に作家名のない壺や茶器などは、市場でも買い手がつきにくく、査定額がつかない場合があります。
4. 市場での需要が少ないジャンル
骨董品の価値は希少性だけでなく、現在の需要にも大きく左右されます。
たとえば、大型の仏具や戦後の掛け軸、婚礼調度品などは、現代の住環境に合わず、需要が減っているため売れにくくなっています。
5. 査定を依頼した業者が専門外
リサイクルショップや総合買取業者では、骨董の知識が不十分な場合があり、適正な査定がされないこともあります。
価値ある品でも専門性のない業者に持ち込むと、買い取りを断られるケースも見受けられます。
高く売れる骨董品との違いとは?
作者・時代・由来など「背景」が明確である
評価される骨董品は、単に古いだけでなく、誰が・いつ・なぜ作ったかが明らかであることが重要です。
共箱や由緒書、証明書がそろっていれば、信頼性が高まり、査定額アップにつながります。
現在も需要がある、人気ジャンルである
浮世絵や中国陶磁、茶道具など、コレクターが多い分野は、相場が安定しており高値がつきやすくなります。
特定の作家や流派に人気が集中するケースもあるため、時代に合ったニーズを知ることも大切です。
売れない骨董品でも、評価が変わることがある?
「値段がつかない」と言われた品でも、別の査定士が見れば評価が変わるケースは珍しくありません。
たとえば以下のような例があります。
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共箱や由来が後から見つかり、真贋が確認された
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単品では難しくても、ジャンルごとにまとめて売ることで価値がついた
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一見無名の作家でも、近年になって再評価されているケース
つまり、一度断られても、完全に無価値というわけではないということです。
まとめ
骨董品が売れない理由には、保存状態・真贋・需要の有無・売却先の選び方など、さまざまな要因があります。
しかし、そうした品でも適切な知識を持つ査定士が見れば、本来の価値を引き出せることがあります。
ゴトー・マンでは、骨董・美術に精通したスタッフが、昭和53年の創業以来、表装業務を通じて培ってきた経験を活かし、一点一点丁寧に査定を行っています。
「これは売れないかも…」と思ったお品でも、まずはお気軽にご相談ください。
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