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「江戸硝子」と「江戸切子」はどんな違いがありますか?

「江戸硝子」と「江戸切子」の違いについてご紹介します。

江戸のガラス工芸品

江戸硝子と江戸切子は、どちらも現在の東京都江戸川区や墨田区、江東区周辺で作られ始めた江戸のガラス工芸品です。いずれも、江戸時代から続く伝統的な製法で職人が一つ一つ手作りしており、同じ種類の品でも形や色などに微妙な違いがあり同じものは世界に二つと存在しません。
お土産や贈答品としても人気が高い江戸硝子と江戸切子ですが、この二つにはどのような違いがあるのでしょうか。

 

江戸硝子とは

江戸でガラスの工芸品が作られるようになったのがいつ頃からかははっきりとわかりませんが、18世紀初頭にはガラスを使った眼鏡や風鈴などの日用品が作られていました。
中でも、日本橋の加賀屋久兵衛と浅草の上総屋留三郎が作るガラス工芸は江戸の町人太刀の人気を集め、その影響でガラス工芸品が盛んに作られるようになったのが江戸硝子の起源だといわれています。

江戸硝子は、珪砂、ソーダ灰、石灰、炭酸カリ、酸化鉛など、江戸時代から使用されてきた原料を混ぜ合わせて溶解炉に入れ、約1400度で溶かして飴状の「硝子種」を作ります。
その後、作るものに応じて押し型、宙吹き、型吹きといった方法で成形します。
中でも、竿に硝子だねを付けた状態で空中で吹いてふくらまし、竿を回しながらハシなどで形を整える宙吹きは自由度が高く、繊細な形やデザインを表現することができます。
無色透明の品のほか、色ガラスを使った青や緑、無色のガラスと色ガラスがグラデーションになっているものもあります。また、細い色ガラス棒で線を描いたり、金箔で装飾したりするなど、多種多様な品が作られています。

 

江戸切子とは

江戸切子は江戸硝子の中でも切子を施した品のことです。
切子とはガラスの表面を砥石などでカットして模様をつけるカットガラスの技法のことで、西洋から輸入されたカットガラス(ギヤマン)の製法を取り入れて江戸時代から作られるようになりました。
江戸切子が作られるようになったのは1834年、江戸硝子の立役者ともいえる加賀屋久兵衛が作ったのが始まりとされています。
江戸切子は色ガラスを使わない透きガラスに模様を入れた品と色ガラスを使った品がありますが、色ガラスを使った品は色ガラスの層が薄くカットが深いことが特徴です。
色がついた部分とついていない部分がはっきりと分かれており、全体的に薄い造りになっているため、日本の切子として有名な「薩摩切子」とは見た目や質感が大きく異なります。
切子で作られる模様は、籠目、ななこ、麻葉、井桁など日本の伝統模様が一般的ですが、近年は西洋の花をモチーフに取り入れた江戸切子も登場しています。

 

まとめ

江戸硝子と江戸切子はその美しさから世界的にも人気が高い日本の伝統工芸品です。食器販売店や百貨店、ネットショップなどでも購入できますので、機会があればぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。

 

 

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