高価買取が期待できるかも。希少価値の高い古銭はどんなものがありますか?
希少価値の高い古銭をご紹介します。
価値が高い古銭
日本で貨幣が経済活動の中心として使われるようになったのは江戸時代からで、古銭というと主に江戸時代の銭貨をさしています。額面や時代によって希少価値が異なりますが、江戸時代初期に発行された銭貨や高額の小判は希少価値が高く、高値がつきやすくなります。
また、奈良時代から平安時代の律令制のもとで作られた「皇朝十二銭」や、安土桃山時代に豊臣秀吉が発行した「太閤金銀銭」も希少価値が高い古銭として知られています。
皇朝十二銭
皇朝十二銭は奈良時代から平安時代の律令制のもとで作られた銭貨で、日本で流通した最初の貨幣といわれている「和同開珎」がとくに有名です。
和同開珎は作られた時代は古いものの発行期間が50年近く続いているため皇朝十二銭のなかでは希少価値が比較的低めですが、作られた時代や素材、自体によっては希少価値が高く100万円以上の値がつくことがあります。
また、和同開珎の次に発行された「万年通宝」は、和同開珎からの切り替えがうまくいかず不評だったため5年しか発行されず、希少価値が高いことから、状態があまり良くなくても値がつきやすくなっています。
和同開珎から数えて七番目の「長年大宝」も希少価値がやや高めで、直径が少し大きい長年大宝は50万円近い価値がつくこともあります。
長年大宝の次に発行され「饒益神宝」は発行年数が11年と短めで現存数が少なく、皇朝十二銭のなかでは希少価値がもっとも高いことから最低でも100万円の価値がつくといわれています。
また、饒益神宝以降の皇朝十二銭は質が悪く文字の判読ができない物が増えますが、文字が判読可能な美品は価値がつきやすく、文字の判読が可能な饒益神宝は1000万円以上になるともいわれています。
太閤金銀銭
太閤金銀銭は、安土桃山時代に豊臣秀吉が発行した天正大判、文禄通宝などのことです。主に贈答用や軍事費ねん出のために発行されたため発行数が少なく、いずれも希少価値が高くなっています。
特に希少価値が高いのは「天正菱大判金」です。現存数は世界でたった6枚と希少価値が高く、歴史的な価値もあるためオークションに出せば1億以上の値がつくといわれています。「天正長大判」や「大仏大判」も天正菱大判金ほどではありませんが希少価値が高く数百万円の値がつくといわれています。
丁銀
丁銀は室町時代から明治時代まで流通したナマコのような形の銀貨です。
さまざまな種類がありますが、江戸時代以前に発行された「文禄石州丁銀」や「博多御公用丁銀」、江戸時代初期に発行された「慶長沢瀉丁銀(けいちょうおもだかちょうぎん)」などの「古丁銀」は希少価値が高くなります。
江戸時代以降
江戸時代に入ると幕府が小判や銅銭を発行するようになります。「慶長小判」や「元禄小判」「享保小判」「安政小判」などの小判、「元和通宝」が希少価値の高い古銭として知られています。
また、藩が独自に発行した地方貨幣は価値がつきやすく「盛岡銀判」や「筑前通宝」は現存数が少なく希少価値が高くなっています。
まとめ
このほか、江戸時代の慶長小判以前に作られた日本最初の小判といわれている「駿河小判」や、明治3年に発行された「旧20円金貨」なども希少価値が高い古銭です。
また、古銭の希少価値は同じ種類の古銭でも大きさや字体、刻印などによって変わりますので、売却の際は古銭の取り扱い実績と知識が豊富な業者を選びましょう。