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今さら聞けない、太刀と刀の違い4つ。

太刀と刀の違いをご紹介します。

太刀と刀の違い

日本刀にはさまざまな種類がありますが、大きく分けて「太刀」と「刀」に分類することができます。どちらも日本で作られた刀剣で、基本的な取り扱い方法も同じですが、いくつか異なる点もあります。太刀と刀は一体何が違うのでしょうか。

 

時代

太刀と刀の最も大きな違いは「時代」です。

日本の刀剣は中国から渡来した両刃の直刀から始まりますが、時代が下るにつれて日本独自の形態に進化していきます。

日本刀の様式である片刃の曲刀が登場したのは平安時代ごろからで、この時に生まれたのが「太刀」です。

太刀はその時代にあわせて長さや幅、反りなどを変化させながら発展しましたが、南北朝時代が終わって室町時代ごろになると武士の戦闘様式に変化が起こり、従来の太刀では不便を感じるようになりました。

そこで、当時の戦闘様式に合った形式として、室町時代ごろに登場したのが「刀」です。刀が登場して以降、太刀は廃れていき儀礼用の太刀などを除くとほとんど姿を消してしまいました。

ずっと後の時代になってから作られた太刀の模倣品などもありますが、そういった例外を除くと「太刀」は南北朝時代、あるいは室町時代初期まで、「刀」は室町時代以降に作られています。

 

用途

太刀の時代が終わって刀の時代に変わったのは、武士の戦闘様式が変化したためです。これは、武器としての用途が変わったということでもあります。

太刀の時代は屋外での一騎打ち、特に騎馬に乗った状態で戦うことがほとんどでした。そのため、馬上から攻撃できるよう長めに作られており、一般的なものでも二尺五寸(78.5cm)程度、大太刀と呼ばれる長いものなら三尺(約90cm)以上あるのが特徴です。

一方、室町時代以降は歩兵戦や屋内戦が主流となります。歩兵戦では太刀のような長さが必要ない上、狭い屋内では長い太刀は扱いにくいということから太刀よりも短い二尺三寸(69.7cm)程度となりました。

 

身につけ方・飾り方

 

太刀

 

太刀は紐を使って腰からぶら下げて「佩く(はく)」のですが、刀は帯にさして「帯びる」ものです。

この時、太刀は刃が下向きになるよう身につけるのに対し、刀は刃が上になるよう身につけます。これは、刃が上向きになっていると鞘から早く抜くことができるためです。

太刀や刀を飾るときは身につけた時と同じように、太刀は刃を下に、刀は刃を上に向けて飾りますので、博物館などでご鑑賞の機会がありましたら、ぜひ確認してみてください。

 

銘を切る位置

太刀も刀も、身につけた時に体の外側になる面が表となりますが、基本的には太刀も刀も表側に銘を切ります。つまり、太刀と刀では表裏が真逆になるため、銘の位置を確認することで判別することができます。

ただし、裏側に銘を切るケースもあります。特に、太刀は裏に銘が入っていることも多いようです。

 

まとめ

太刀と刀の違いを4つ挙げましたが、必ずしもこの例に当てはまるというわけではありません。例えば、太刀の中には刀の長さ程度に磨り上げられ、室町時代以降にも使用されていたケースがあるほか、江戸時代ごろに作られた「太刀拵え」などもあります。あくまで目安として考えてください。

 

 

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