花梨の瘤(こぶ)座卓の中でも価値の高いものの特徴は何ですか?
花梨の瘤(こぶ)と価値の高い瘤木の特徴をご紹介します。
花梨の木と「瘤」について
カリンというと日本では「のど飴」や「カリン酒」など、喉の腫れや炎症を抑える効果を持つカリンが有名ですが、座卓などに使われる花梨は、のど飴などに使われるカリンとは異なる植物です。
のど飴に使われるカリンはバラ科の植物ですが、木材として使われる花梨はマメ科の植物で、仏壇などに使われる銘木として有名な「紫檀」の仲間になります。
花梨の木は、成長の途中で幹が膨れ上がって「瘤」ができることがあります。瘤というと「病気」というイメージがありますが、木にできた瘤は通常と異なる木目模様を産みだすことから大変珍重されています。
花梨の木で作った板は、産地によって黄色がかった赤色から赤みが強く紫檀のような深い色合いまであり、光沢と美しい木肌、ずっしりとした重みと硬さが特徴です。
花梨の瘤を使った木材は、花梨そのものの美しさに加え、瘤特有の複雑で奥深い模様を楽しむことができる名品の一つです。
花梨の瘤木は貴重品
花梨は木目が美しく希少価値が高い「銘木」の一つですが、ほかの銘木である紫檀や黒檀に比べると安定的に流通しており、比較的価格が低い傾向にあります。
しかし花梨の瘤木は例外で、希少価値が高いことから愛好家からも珍重されており、特に近年は瘤木はほとんど見られなくなったため、価値が非常に高くなっています。
価値が高い花梨の瘤座卓とは
花梨の瘤座卓の価値は、座卓そのものの大きさや天板の厚み、古いものであれば保存状態の良さによって左右されますが、それ以上に「木の質」も重視されます。
重さ
木の重さは繊維の密度によって決まり、同じ大きさと厚みであっても密度が高ければ重く、密度が低ければ軽くなります。
花梨は密度が高い木材ですので、ずっしりと重く硬くて丈夫ですが、生育環境などによって密度が大きく変わり、重さと硬さに大きな違いがでます。
密度が高いほど品質も価値も高いため、価値が高い花梨の瘤座卓はサイズの割りにずっしりと重いということになります。
模様の美しさ
花梨の瘤木が持つ最大の魅力は何といっても模様の独特さと奥深い美しさです。
しかし、板を切り出す位置や木目を鮮やかに出すための「磨き」の技術によっては木目が美しく現れず、その魅力を最大限に活かすことができません。
花梨の瘤座卓は実用品でありながら木目模様を見て自然の造形を楽しむ美術品でもありますので、熟練の職人の手で美しい模様が引き出された花梨の瘤座卓は価値が高くなります。
まとめ
花梨の瘤座卓は中国美術の1つとして流通しており、清代や明代の座卓が多く残されています。
作られた年代が不明な座卓もありますが、ずっしりと重く木目が美しい瘤座卓は時代に関わらず価値が高くなっています。
お手元に売却を検討している花梨の瘤座卓をお持ちの方は、一度弊社にご相談ください。