掛け軸を高く買ってもらえるポイント4つ。
掛け軸を高く買ってもらえるポイントを4つご紹介します。
「状態のよさ」だけではありません
掛け軸に限らず、骨董品や美術品はキズ、シミ、褪色など、汚れや破損がないきれいな状態の品物は高く買い取ってもらうことができます。
しかし、買取価格に影響するのは状態のよさだけではありません。
二重箱
一般的に掛け軸は桐箱に収納されていますが、桐箱をさらに箱に収納する「二重箱」になっていることがあります。
外側に使われる箱は塗り箱が一般的で、箱そのものにも価値が認められます。
また、箱を二重にすることで湿気や乾燥から掛け軸をより厳重に守ることが出来るため、掛け軸そのものの状態がよいことも多く、高く買い取ってもらえる可能性が高くなります。
軸先に象牙が使われている
掛け軸の両端部分には、軸の保護と装飾を兼ねた「軸先」が取り付けられています。
軸先は紫檀や黒檀といった唐木、ガラス、牛角、七宝焼などで作られていることがありますが、象牙でできた軸先は、象牙自体が入手困難になっていることから高い価値が認められることが多く、象牙の軸先が付いた掛け軸も買い取り価格が高くなります。
共箱
共箱とは、掛け軸とセットで作られた箱のことです。
箱は掛け軸を保護する役割を持つため、年代物の掛け軸の場合、箱の損傷や汚れが目立つことがあります。
そのため、「買い取り価格はきれいな方が高くなる」という知識から、古い共箱を廃棄し、新しくてきれいな箱に収め直してから査定に出す方がいます。
しかしこれは、セットで作られているティーカップとソーサーをわざわざ別のものにするようなもので、かえって価値を下げてしまいます。
また、共箱には掛け軸の作者名や掛け軸の来歴などが書かれていることもあるほか、箱書きが「書」としての価値が認められることもあります。
箱に収納されていない掛け軸を見つけたときは、共箱が別に保管されていないか探してみるとよいでしょう。
デパートや名店で購入した掛け軸
製作年代が古い掛け軸は骨董的価値があり、買い取り価格が高くなる傾向がありますが、製作年代が近年の作品でも、作家や品質によっては買い取り価格が高くなります。
デパートでは高い品質と「本物」であることが保証された掛け軸が扱われているため、近年の作品でも高く買い取ってもらえるでしょう。
また、個人経営の店舗でも、茶道家・華道家などが多く利用している名店で購入した掛け軸は一定の品質が保証されるため、高く買い取ってもらえることが多くなります。
まとめ
掛け軸を高く買い取ってもらうには、掛け軸の状態や軸先の素材、箱なども重要ですが、正確な鑑定をしてくれる業者に買い取ってもらうことがもっとも重要といえます。