鉄瓶が錆びてしまった時の錆びの落とし方を教えてください。
鉄瓶が錆びてしまった時の錆びの落とし方をご紹介します。
鉄瓶にできる錆びは自然なこと
鉄は水に触れると錆びるものですので、水を沸かすのに用いる鉄瓶が錆びるということはごく自然に起こります。
水を入れたままにせず、使用後はしっかり水気を取るなど丁寧に扱っていても、使っているうちにぽつぽつと赤い斑点のような錆は出てきます。
こういった小さな錆は気にする必要はなく、そのまま使い続けても問題はありません。
鉄瓶はじっくり育てる
鉄瓶は「育てる」という言葉が使われるように、使えば使うほど素敵な鉄瓶になっていきます。
鉄瓶の内側が白くなるのは錆ではなく、水に含まれるミネラルが膜になった湯垢(ゆあか)によるものです。これは錆を防ぐだけではなく、鉄瓶が「育った」ことで生まれる風格でもあります。
しかし、そうなるまでには、赤錆でお湯が赤くなってしまうことがありますので、赤錆が出た時の対処方法をご紹介します。
鉄瓶の落とし方
繰り返しお湯を沸かす方法
<手順方法>
- 30分位お湯を沸かし、お湯を白い器に注いで色をチェック。
- まだお湯が赤い場合は、さっきのお湯を捨て再び30分お湯沸かして色をチェック。
- 1.2を何回か繰り返し行う。
※何度か繰り返すうちに、透明なお湯に変わってきます。
もし、水が透明になっても水が鉄臭いときは、錆が完全に落ち切っていない状態ですので、再度お湯を沸かして色を確認しながら、繰り返し行ってください。
タンニンを使った方法
先程の方法で、錆が落ちない場合の錆の落とし方をご紹介します。
<手順方法>
- 緑茶のティーバッグを入れた鉄瓶を30分以上沸かす。
- そのまま1日放置した後水を捨てる。
- 軽くすすいだ後、1~2回お湯を沸かす。
急いでいるときは、緑茶のティーバッグを鉄瓶8分目の水で沸かし、2分目まで煮つめたあと、いったんお湯を捨てて再び8分目の水が2分目になるまで煮詰めるという処理を3回ほど繰り返す方法もあります。
これは、緑茶のタンニンと錆を反応させ、タンニン鉄を生成させる方法です。他にも栗や芋の渋皮でも処理が可能です。
鉄瓶を直火で空炊きしてしまった
蓋を取った鉄瓶にお米のとぎ汁を7分目ほど入れ、弱火で何度か沸騰させるという方法で対処ができます。鉄瓶の内側にでんぷんの膜ができ、とぎ汁が赤く濁らなくなったら使用できます。
金属のたわしでゴシゴシこするのはNG
鉄瓶は最後の仕上げとして、鉄の表面に酸化被膜を作る「金気止め」という処理が行われています。そのため、金属のたわしなどでゴシゴシこすると、この膜がはがれてしまい、表面にも傷がついて余計に錆びる原因になってしまいます。
まとめ
家庭でできる錆取りの方法をいくつかご紹介しました。
鉄瓶は、取扱い方法に問題がなくても内側部分に錆が出てきます。少しの錆であれば、お湯が濁らなければ使用していただいて構いません。しかし、鉄瓶の内側に赤さびが広い範囲に出ていたり、お湯を沸かした時にお湯の色が赤くなっている場合は、錆びを落とす必要があります。
鉄瓶で沸かしたお湯は冷めにくく、美味しいので購入される方も少なくありません。
鉄瓶が錆びてしまった場合は、正しい方法で錆びを落とし良い状態を保ったまま使用するようにしましょう。そうすることで、もし手放したいと思った時に、高く売れることにもつながります。