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人間国宝の「螺鈿」保持者、北村昭斎とその作品について。

北村昭斎についてご紹介します。

数々の文化財の修理と復元を手がけた漆芸家

北村昭斎(きたむらしょさい)は奈良に生まれ、祖父や父のもとで修行を重ねた後、文化財の修理や復元を手掛ける職に30年間従事した漆芸家です。
また、伝統的な技術を継承して文化財の保護にあたるだけではなく、新しい形や技法を取り入れた螺鈿漆器を制作しており、1999年に人間国宝に認定されました。
今回は、北村昭斎とその作品についてご紹介します。

 

北村昭斎の生涯

北村昭斎は1938年に奈良県に生まれました。祖父 北村久斎と父 北村大通は工芸制作に励む傍ら文化財の修復などを手掛けていただけではなく、曾祖父は東大寺や春日大社の塗師をしており、祖父の兄は正倉院宝物や玉虫厨子をはじめとする文化財修復にあたっていたなど、古くから漆芸と文化財の修理と復元に携わってきた家系に生まれたことから子供のころから文化財や漆芸に対する関心が高く、昭和の大改修で祖父の兄が手がけた東大寺大仏殿の鴟尾(しび)を「おじいさんの兄弟が手がけた仕事だ」と見上げていたそうです。
早期から漆芸家を志していた北村昭斎は東京芸術大学美術学部工芸家に入学、卒業後は工業デザインの職を経てから父親のもとで修行に励み、漆芸や螺鈿の技術に磨きをかけます。
42歳に日本伝統工芸展に作品を出品して東京都知事賞を受賞して以降、様々な展覧会で受賞したことでその名が知れ渡る事となりましたが、自身の作品制作にのみ力を注ぐのではなく、父とともに文化財の修理、復元模型の制作に従事し続けました。
文化財の修理や復元は、それが作られた当時はどのような道具を使ったのか、どのような技術を使ったのかを考え、試行錯誤しながら限りなく元の状態に近づける作業です。そのため、柔軟な思考と忍耐力が求められるだけではなく、繊細な文化財を壊してしまわないよう細心の注意を払う必要があり、高い技術力や集中力が求められます。
北村昭斎は様々な文化財を通して漆芸や螺鈿の技術を高め、1994年に文化財の保存に携われる高い技術を持っていることを示す「選定保存技術保持者」に選ばれました。選定保存技術は1975年文化財保護法が改正された際に制定されたもので、父の北村大通も1976年に「漆工品修理」で選定保存技術保持者認定されています。
春日大社の蒔絵箏(国宝)や出雲大社の「秋野鹿蒔絵手箱」、正倉院の「銀平脱合子」など数々の文化財の修理や復元模造品の制作を手掛けるだけではなく、多種多様な文化財や工芸品から着想を得た作品の制作に取り組んだ北村昭斎は、1998年に紫綬褒章を受章、1999年に「螺鈿」の人間国宝に認定されました。

 

北村昭斎の作品

北村昭斎の作品は、べっ甲や白蝶貝、黒蝶貝、夜光貝などの素材を活かした螺鈿や、洗練された蒔絵技法が施された気品と落ち着きのある佇まいでありながら、どこか親しみを感じる形や温もりのある質感が特徴です。
中世以前の漆工品、金工品、陶磁器、能狂言衣装などのデザインや伝統技法から着想を得た作品の数々は伝統的でありながらどこか新しく、なかでも椿や牡丹など花をモチーフとした作品は高い人気を誇ります。

 

まとめ

人間国宝である北村昭斎の作品は小さな作品でも高い価値がつき、売却すれば高価買取が期待できます。箱など付属品も付いていればさらに価値が上がりますので、お手元に売却を検討している北村昭斎の作品をお持ちの方は、ぜひご相談ください。

 

 

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