岐阜・愛知・三重・滋賀で美術品・骨董品の出張即金高価買取り致します!

トップ > Q&A > 人間国宝・無形文化財 > 陶芸分野史上最年少の人間国宝。十四代今泉今右衛門とその作品の特徴について。

陶芸分野史上最年少の人間国宝。十四代今泉今右衛門とその作品の特徴について。

十四代今泉今右衛門とその作品についてご紹介します。

今泉今右衛門とは

今泉今右衛門(いまいずみいまえもん)は、江戸時代から鍋島藩(現在の佐賀県)で作られるようになった「鍋島焼」の伝統を受け継ぐ陶芸家です。江戸時代の初代今泉今右衛門から一子相伝で技を受け継ぎ、現在は十四代目今泉今右衛門が活躍しています。
十四代目今泉今右衛門は2014年に51歳で人間国宝に認定され、陶芸分野では史上最年少の認定であることから大きな話題を呼びました。
今回は、十四代目今泉今右衛門についてご紹介します。

 

十四代今泉今右衛門の略歴

十四代目今泉今右衛門は、1962年に佐賀県有田町で十三代目今泉今右衛門の次男として生まれました。
今泉今右衛門は江戸時代から続く鍋島藩の御用窯「鍋島藩窯」の御用赤絵師を代々務めている家系ということもあり、幼少の頃から陶芸や美術への関心が強かったのか、武蔵野美術大学工芸工業デザイン学科に進学し、卒業後はインテリア販売会社に就職します。
1988年から、戦後の陶芸界をリードした走泥社の創立メンバーで、のちに紫綬褒章を授与された京都の陶芸家 鈴木治に師事を受け、1990年に有田に戻ると父である十三代目今泉今右衛門の師事の元、色鍋島の技術の研鑽に打ち込みます。
1995年に九州陶芸八人の会展に出品したことを皮切りに陶芸家としてデビューし、1996年には佐賀県美術展知事賞受賞、一水会陶芸部展一水会賞受賞、日韓野外陶芸展出品、また、今右衛門古陶磁美術館の学芸員に就任、1997年に磁器トリエンナーレ佳作受賞、1998年には日本伝統工芸展で工芸会会長賞を受賞し、日本工芸会正会員となるなど着実に功績を積んでいきます。
2002年、父である十三代目今泉今右衛門の死後に十四代目今泉今右衛門を襲名。色鍋島今右衛門技術保存会会長、今右衛門古陶磁美術館の理事長に就任します。
その後も日本伝統工芸展などで功績をあげ、2009年には紫綬褒章を授与。イタリア、アメリカなどで開催された工芸展に招待出品するなど活躍の幅を広げていきます。
2014年、「色絵磁器」で重要無形文化財(人間国宝)の認定を受け、陶芸分野では史上最年少の認定として話題になりました。
その後、2017年にフランスのクリスタルブランド「バカラ」との共同制作「Baccarat meets IMAEMON」を発表するなど、伝統的な技術を受け継ぎながらも伝統にとらわれ過ぎない陶芸家として知られています。

 

十四代今泉今右衛門の作品

十四代目今泉今右衛門の作品は、端正な形の器を赤、緑、黄で彩色した格調高い「色鍋島」の伝統を受け継ぎながらも、その伝統技法の一つである「墨はじき」という技法を独自に発展させた「雪花(せっか)墨はじき」を駆使するなど、伝統的でありながら伝統にとらわれ過ぎないスタイルが特徴です。
美しく彩色した色絵にプラチナを施して白金色を輝かせる「プラチナ彩」を導入したり、十三代が確立した「吹墨」や「薄墨」の技法に「雪花墨はじき」を組み合わせて白と黒の濃淡だけで雪の結晶文様を表現したりするなど、その独自の技法や表現は日本はもちろん海外でも高い評価を受けています。

 

まとめ

端正な形と美しい彩色に、伝統の技が生み出す静謐なたたずまいと独自技法が組み合わさった新しさが加わった十四代目今泉前門の作品は、佐賀県立九州陶磁文化館、東京国立近代美術館など日本の美術館のほか、イギリスの大英博物館やニュージーランドのオークランド博物館に所蔵されています。
機会があれば鑑賞してみてはいかがでしょうか。

 

 

そのほかの「よくある質問」はこちら

一覧に戻る

お電話でのご予約はこちら:0120-510-636

LINE@はじめました

WEBからのご予約

遺品整理ページ