茶道で使う茶碗と平茶碗は何が違いますか?
平茶碗についてご紹介します。
平茶碗とは
茶道で使う茶碗には、筒形、平形、輪形、沓形などさまざまな形があり、その形から筒茶碗、平茶碗と呼ばれています。
平茶碗は名前の通り一般的な茶碗よりも平な形をした茶碗のことです。
今回は平茶碗についてご紹介します。
平茶碗の特徴
平茶碗の最大の特徴はなんといってもその形です。一般的な茶碗に比べると平たく、浅めのご飯茶碗や小鉢、お皿のような形をしています。
底が浅く口が広いためお茶が冷めやすく、見た目も涼し気な印象があるため主に夏、風炉を使う時期に使用されます。このことから「夏茶碗」とも呼ばれますが、夏にしか使ってはいけないという決まりがあるわけではありません。
一般的な茶碗同様、陶器や磁器が主ですが、新しい時代の品ではガラス製もあります。
平茶碗の使い方と選び方
平茶碗の扱い方は一般的な茶碗と同じですが、形が浅く安定性が悪いため、お茶を点てるときに倒れたり縁からお茶がこぼれたりしやすいという特徴があります。
そのため、ほかの茶碗よりもお茶を点てにくい、扱いにくいと感じる方が多いようです。特に、お皿に近い形をした平茶碗はお茶がこぼれやすいので注意が必要です。
縁が少し立ち上がった「馬盥型(まだいらがた)」やご飯茶碗のような形の平茶碗であればお茶がこぼれにくいので、自分の技量などに合わせて選ぶとよいでしょう。
また、主に夏に使用する茶碗ですので、購入するときは夏を感じさせる絵付けが施された品や涼感のある品、手持ちの夏用着物や掛け軸などに合う品を選ぶとよいでしょう。
平茶碗の買取
平茶碗は年代などによっては買取対象となります。
価値は一般的な茶碗同様、作られた時代、作者、箱などの付属品の有無、状態の良さなどによって変わり、骨董的価値や希少価値が高い品であれば高価買取が期待できます。
基本的には実用品であるため、破損している品は買取対象にならないことがありますが、骨董的な価値が認められる品は買取対象となることがあります。ただし、破損していない品や実用可能な品に比べると買取価格は低くなります。
まとめ
平茶碗は茶道に使う茶碗の一種で、形が平らであること以外はほかの茶碗と基本的に同じです。しかし、その形からお茶が冷めやすいため、主に夏に使用されるという特徴があります。
ただし、夏にしか使ってはいけないというわけでも、夏は平茶碗以外の茶碗を使ってはいけないというわけでもありませんので、趣向に合わせて使用するとよいでしょう。
売却を検討している平茶碗をお持ちの方は、一度弊社にご相談ください。