筆や毛筆も買い取ってもらえますか?高く買い取ってもらえる条件には何がありますか?
筆や毛筆の高価買取条件をご紹介します。
買取対象になる書道具
墨や硯などの書道具は古美術店や骨董店、書道具専門店などで買い取ってもらえても、消耗品である筆や毛筆は買取対象にならないというイメージを持たれることがあります。
しかし実際は、歴史的、美術的、骨董的な価値が認められれば筆や毛筆も買取対象となり、状態などによっては高値がつくこともあります。
今回は、高価買取が期待できる筆や毛筆の条件をご紹介します。
毛の材料が希少
筆の先に使われている毛には、馬、山羊、狸、イタチ、猫、豚、テン、兎、鹿など、さまざまな種類があります。また、馬であれば尻尾の根元、腹、山羊であれば首筋、背、腹というように使われる部位が複数あることもあり、それぞれ品質や弾力などが異なることから、どの動物のどの部位を使っているかによって筆の価値も大きく変わります。
たとえば、オス山羊の首筋の一部からとれる上質な毛は「細光峰」と呼ばれ、古くから名品として扱われていますが、荒い背の部分の毛は質が悪く最も安価な部類として扱われています。
また、毛の質は産地によっても変わります。馬の場合、北海道産の馬の毛は質が良く、中国産の馬の毛はそれよりもやや劣るとされています。北海道産の馬毛は質が良いだけではなく、現在は流通が少ないことから希少価値もつきやすいので高価買取が期待できるでしょう。
また、イタチや猫などは筆に使える部位が少ないため希少価値も高くなります。長い毛がたくさん必要な太筆であれば、特に高値が期待できるでしょう。鶏やクジャクなど、珍しい材料の筆も高価買取になる傾向があります。
筆管の材質や装飾性
筆管と呼ばれる筆の絵の部分は、竹、象牙、翡翠、陶磁器などさまざまな種類があります。希少価値が高い素材であれば高価買取になる可能性があります。
また、彩色漆、堆朱、堆黒などで装飾を施された筆も価値が高く、工芸的・芸術的に優れた品であれば高価買取が期待できるでしょう。
著名な書家が使用していた品
筆は消耗品であるため、基本的には未使用品のほうが価値がつきやすく、買取価格も高くなる傾向があります。
しかし、有名な書家や著名人が使用していた筆などの場合、歴史的・文化的な価値が認められ使用済みの品でも価値がつきます。名入りの品などは実用不可な状態であっても高価買取になることがあります。
名店の筆
中国の善璉湖筆(双羊牌)、上海工芸(火炬牌)、蘇州湖筆(金鼎牌)、日本の一休園、玉川堂、あかしや、菊壽堂、などといった名店の筆や名のある職人、作家が作った筆は価値がつきやすく高価買取が期待できます。銘入り、共箱つきなどであればさらに高価買取が期待できるでしょう。
古い中国筆
「唐筆」と呼ばれる中国筆は「和筆」と呼ばれる日本の筆よりも価値がつきやすく、なかでも古いものは骨董的な価値が高いため高価買取になる可能性があります。
まとめ
状態の良い筆や毛筆は価値がつきやすくなりますが、どれだけ状態が良い品でも年代が新しい品や大量生産品などは高価買取にはなりません。人造毛を使った筆の場合、買取できないこともあるでしょう。
一方、希少な材質の筆や名店の筆、古い時代の筆など骨董的な価値が高い筆であれば実用できない筆でも高価買取になることがあります。
筆や毛筆の売却を検討している方は弊社にご相談ください。