骨董品専門店で高く取引される香木とは?その用途と、種類・サイズ・重さなど、買取り相場を左右する基準6つ。
香木の買取り基準をご紹介します。
高値で売れる香木
香木は樹脂の中に芳香成分を持つ木のことです。香木の中には原木の状態で芳香を持つ物もありますが、枯れ木などになった後に土の中で熟成されて香りを放つようになるのが一般的なため、出来上がるまでに長い年月がかかります。
そのため、香木は「今ある物を採りつくしたらもう採れなくなる」といわれており、香木の原料となる木の一部は乱獲防止のためにワシントン条約に指定されています。希少価値が高いため高値で取引されており、小さな香木でも10万円以上の値がつくこともあります。
香木の種類
広義での香木は心地よい芳香を放つ木をさしますが、より限定的な意味では「白檀」「沈香」「伽羅」の三つをさします。いずれの香木も希少ですが、希少な沈香の中でも特に質が高いものをさす伽羅は特に価値が高く、小さな香木でもかなりの高値が期待できます。
白檀や沈香も希少価値が高い香木ですが、伽羅に比べると相場は低くなり、パロサントなど白檀・沈香・伽羅以外の香木はさらに価値が低くなります。
「白檀」「沈香」「伽羅」以外の香木は買取しない業者も多いため、香木の種類が何であるかは重要なポイントです。
重さ
香木の香り成分である樹脂は密度が高くなるほど重さが増すため、重さは非常に重要な基準となります。特に、大きさのわりにずっしりとした重みがある香木は樹脂密度が高いため、高価買取を期待できるでしょう。
サイズ
香木の大きさも価格を決める基準の一つです。香木としての質が同等である場合、サイズが大きいほど高値がつきます。ただし、質に大きな違いがある場合、小さい香木よりも安くなることがあるので、大きさは目安として考えておくよよいでしょう。
色
香木は樹脂密度が上がると色が黒ずむという特徴があります。そのため、香木の色は品質を見極める指標として用いられており、色が濃い香木は高値で取引きされる傾向があります。
状態
質が良く重みのある香木でも、朽ちてボロボロになっているなど状態がよくない香木は価値がやや下がってしまいます。
また、枝のような大きな塊ではなく、木片や粉のように砕かれた状態の香木は総重量などが同じでも価値が低くなります。
香り
香木の価値を決める上で最も重要なのは、なんといっても香りの良さ・香りの強さです。
いかに大きく重く見た目の良い香木でも香りが弱い、香りがよくない香木は価値が低くなります。
まとめ
香木の価値はさまざまな基準から決められますが、重さやサイズ、種類などは誰でも判断できるのに対し、香りだけは感覚的に判断されるという特徴があります。
そのため、業者による価格差ができやすく、正確な価値を判断するのが難しいといわれています。香木を売却するときは、香木を専門的に扱っている業者を選ぶとよいでしょう。