褒章の記があれば買取価格がアップする?褒章の買取相場はいくら?
褒章の買取相場をご紹介します。
褒章も買取対象になる
褒章とは、社会や公共の福祉、文化などに貢献した個人や団体に授与される栄典の一つで、顕彰される功績の内容によって「紅綬」「緑綬」「黄綬」「紫綬」「藍綬」「紺綬」に分けられます。
短期間でめざましい功績を残した個人・団体に授与されることから、民間人でも与えられる可能性が高く、遺品整理などの際に見つかることも少なくない褒章は、勲章に比べると希少価値はやや低いものの買取対象となります。
褒章の種類と相場
褒章には六種類あり、功績の内容によって与えられる種類が異なります。そのため、褒章によって希少価値が異なり、希少価値によって買取相場も異なります。
【紅綬褒章】
自己の危険を顧みず人命救助に尽力した個人・団体に授与される紅綬褒章は希少価値が高く、買取相場は5万円から8万円程度です。旧デザインと新デザインがありますが、どちらのデザインでも高価買取が期待できます。
【緑綬褒章】
社会福祉分野やボランティア活動などで顕著な実績のある個人・団体に授与される緑綬褒章は希少価値が高く、買取相場は5万円から8万円程度といわれています。旧デザインと新デザインがありますが、旧デザインの方が希少価値が高く、買取相場も高めになっています。
【黄綬褒章】
黄綬褒章には、1947年(昭和22年)に廃止された「旧黄綬褒章」と、1955年(昭和30年)に制定された「黄綬褒章」があります。
旧黄綬褒章は1887年(明治20年)始まった沿岸防衛事業への私財提供運動に賛同した者に与えられた褒章で、献納額によって金賞と銀賞に分けられました。
旧黄綬褒章を授与されたのは金銀合わせて626名しかいないうえ、骨董的な価値もつくことから旧黄綬褒章の買取相場は10万円前後となっています。なかでも54名にしか授与されていない旧黄綬褒章の金賞であれば、高価買取が期待できるでしょう。
1955年以降の黄綬褒章は授与数が多いため希少価値は低く、買取相場は5~8千円程度です。
【紫綬褒章】
科学技術分野における発明・発見や、学術、スポーツ、芸術文化分野で優れた業績を挙げた個人や団体に授与される紫綬褒章は、やや希少価値が高いため、買取相場は黄綬褒章よりも高く1~2万円程度となり、旧デザインの方が新デザインよりも高値がつく傾向があります。
【藍綬褒章】
公衆の利益に貢献した個人・団体に授与される藍綬褒章は授与数が多いため希少価値は低く、買取相場は5~8千円程度です。
【紺綬褒章】
紺綬褒章は国や地方公共団体、公益団体などへ多額の寄付をした個人・団体に授与される褒章で、同一人物が複数回受章することも可能という特徴があります。比較的受賞しやすいため希少価値は低く、買取相場は5千円~1万円程度です。
付属品があると査定額が上がる
褒章の買取価格は褒章本体の状態によって変わりますが、状態の良し悪しだけではなく付属品の有無によっても変化します。
外箱や額縁、略章はもちろん、氏名や表彰内容を記載した「褒章の記」があると高価買取が期待できますので、付属品もまとめて査定に出すようにしましょう。
まとめ
褒章の買取相場は需要などによっても変動するため、正確な価値を判断するにはある程度の知識や経験が必要です。そのため、高価買取を望むのであれば、実績豊富な業者を選ぶことが重要なポイントとなります。