意外に高く売れるかも。アンティーク(骨董)灰皿について。
アンティーク(骨董)灰皿について説明します。
意外に価値があるかもしれない灰皿
喫煙の害が広く知られるようになって喫煙者が減少している現在、灰皿を使用する人も少なくなりました。
そのため、遺品整理などで古い灰皿が見つかると「使う人もいないし、使用済みで汚れているから」という理由から廃棄してしまうことも多いようです。
しかし、古い灰皿のなかには意外に高い価値がつくものもあるため、捨ててしまうと損をするかもしれません。
古くからの嗜好品だった煙草
煙草の歴史は古く、紀元前5000~3000年頃からアンデス山脈で栽培されたのが起源だといわれています。
乾燥させた葉を巻いて火をつけ、煙を吸う喫煙法が古くから取られており、単なる嗜好品というだけではなく、薬として使われたり、宗教的な意味合いをもって使用されたりすることもあったようです。
15世紀、コロンブスがアメリカ大陸を発見したことをきっかけに煙草がヨーロッパに伝えられると、瞬く間に嗜好品として世界中に広まっていきました。
貧富の差が激しかった時代、庶民の多くが嗜好品をたしなむ余裕がなかったため、煙草は上流階級のシンボル的な存在として扱われ、煙草を収めるケースなども上流階級の人が持つのにふさわしい意匠がこらされるようになりました。
テーブルウェアの一つだった灰皿
灰皿は実用品の一つですが、煙草が上流階級の嗜好品という意味を持つにつれて、喫煙しながら鑑賞できる美術品や、くつろぎの空間を彩る調度品、応接間など客をもてなす場所に置くテーブルウェアといった役割を求められるようになりました。
煙草が庶民の嗜好品としても普及するようになってもテーブルウェア的な役割は薄れず、実用性と見た目のよさを兼ね備えた様々な灰皿が作られました。
価値のある灰皿
灰皿は火がついた煙草と接するものなので耐熱性や耐火性のある素材でなくてはならないため、一般的には陶器などの焼物やガラス、金属で作られます。
ノリタケやマイセンといったメーカーだけではなく、南部鉄器や伊万里焼、アールヌーヴォー時代のガラス作品などでも灰皿が作られており、価値が認められています。
まとめ
灰皿は実用品であるため、汚れや臭いが付着していたり傷がついていたりすることが多く、買取ってもらえないだろうと思われるかもしれません。しかし、骨董的な価値が高い品であれば使用感があっても高く売れることがあります。
また、比較的新しい時代の灰皿は、骨董的・美術的な価値は認められなくても「レトロ雑貨」として価値が認められるかもしれません。
処分を検討しているアンティーク灰皿をお持ちの方は、廃棄する前に一度査定に出してみてはいかがでしょうか。