陶磁器を長持ちさせるための正しい取扱い方法としまい方
陶磁器を長持ちさせるための正しい取扱い方法としまい方についてご説明いたします。
陶磁器は使ってこそ価値がある?
茶碗、カップ、皿などの陶磁器は美術的・骨董的な価値のあるものが多く存在します。本来の目的は、日用品として作られたものです。
陶磁器の中でも茶器は、使っていくことで「貫入」と呼ばれる部分に茶の色素が入り、その貫禄と深みを増していきますので、使うことは茶器を「育てる」ことでもあります。
古い陶磁器を使うことに不安を感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、正しい取扱い方法を知っていれば、キレイに長く使用できます。
陶磁器の使用時の取扱い方法
陶磁器の表面には、小さな穴が無数に空いています。そのため、コーヒーや醤油など、色の濃いものを長時間入れたままにすると、水分が吸収されシミになります。
使い終わったら、なるべく早く水洗いをしましょう。
陶磁器の使用時に注意すべきことがありますのでご紹介します。
揚げ物は、シミが残らないようにする!
陶磁器のお皿に揚げ物などの料理を盛り付ける場合は、下に紙などを敷いて油分の付着を極力減らしましょう。
酢の使用は避ける!
絵が描かれた陶磁器は、酢の物や柑橘類に含まれる「酸」と反応して変色することがありますので、酸味の強い料理に使用するのは避けたほうがよいでしょう。
陶磁器の使用後の取扱い方法
陶磁器は割れ物ですので、優しく丁寧に扱う必要があります。中でも陶器は磁器に比べて柔らかいため、慎重に扱いましょう。
洗うときには、タワシやクレンザーを使わず、柔らかいスポンジを使って優しく洗います。
油分が付着している時や目立った汚れがある場合は、薄めの中性洗剤を使って洗いますが、普段のお手入れでは水かぬるま湯だけで洗っても問題ありません。
絵や金彩などが施されている陶磁器は、特に注意が必要です。強くこすると剥げたりキズが付いてしまいます。
また、陶器と磁器など異なる種類のものがぶつかると、割れや欠けの原因になりますので、まとめて洗うことはしないで、一つ一つ丁寧に洗いましょう。
陶磁器のしまい方
陶磁器は収納する前に表面の水分をしっかり拭き取り、きちんと乾燥させてから、風通しの良い場所に収納します。
磁器は重ね合わせて収納しても構いませんが、異なる形の物を重ね合わせてはいけません。また、器同士が直接触れ合って傷がつかないよう、紙や布を間に挟んで収納します。箱があるものは箱に入れて収納すると良いでしょう。
陶器はもろく傷つきやすいため、器を重ねて収納することは基本的に避けましょう。
まとめ
陶磁器を長持ちさせるための取り扱い方法・しまい方についてご紹介しました。
陶磁器を食器として使うときには、事前に陶磁器の色・形・大きさだけではなく、器の種類や絵の付き方などを把握し、正しい取扱い方法を理解しておくことが重要です。
少し面倒に感じるかもしれませんが、正しい扱い方法やしまい方をすることによって陶磁器の寿命は一段と長くなります。手間をかけることで、陶磁器の美しさも保つことができます。
もし陶磁器を手放すことになっても、高価買取に繋がります。