仏教美術とはなんですか?
仏教に関連があり、人間の視覚に直接働きかける芸術のことです。
仏教美術とは
仏教に関連があり、人間の視覚に直接働きかける芸術を仏教芸術、仏教美術といいます。
仏教美術には「仏像・仏画」などから「寺院建築」などの大きなものまでいろいろなものがあります。
仏教の教えは、はじめのうちは、口伝で行われていました。しかし、仏教の教えを学んだり、広めたりするために像や絵、建築などで表現するようになり、次第に芸術として発展していきました。
時代の移り変わりと、仏教美術の移り変わりをご紹介します。
時代と仏教美術の移り変わり
飛鳥時代、奈良時代にに仏教が日本に伝えられるとともに寺院が建立され、お釈迦様の姿や仏教の書物に登場する仏様の姿を表した像がまつられるようになりました。
飛鳥時代、奈良時代は国に仏教を広く伝えることを目的に、海外の技術者が中心となり、たくさんの仏像が作られました。
そのため、大陸文化の影響を大きく受けています。
平安時代には、貴族文化と共に、日本独自の柔らかく繊細な文化が栄え始めます。空海によってもたらされた密教や平安末期に流行した阿弥陀信仰などがきっかけとなり、技法・画題などの点でも、仏像・仏画のバリエーションがが広がっていきます。
密教のもとで「曼荼羅」が、浄土信仰では「来迎図」という仏画が流行しました。
鎌倉時代にはやわらかな表現よりも、武家らしいたくましさを表現するような仏像が多く作られるようになりました。絵画では、現実を追求し、ありのままの姿が描かれるようになり「似絵」と呼ばれる肖像画が生み出されました。
室町時代に入ると、禅宗が栄えます。禅宗で用いられた高層の肖像や、禅の教えを表現した「墨」のみで描かれる水墨画が登場します。
また、江戸時代の終わりまで活躍した狩野派などの絵師の登場により、襖・壁・障子に描かれる絵画が発展しました。