骨董品の売却時に鑑定書はあったほうが良いですか?
はい、現在、鑑定書をお持ちであれば、ご用意頂いたほうが査定額が高くなります。
ただし、鑑定書がない状態で売却をお考えで、鑑定書の取得を考えていらっしゃる場合は、
一度信頼できる古美術商にご相談ください。
もし、骨董品の売却を念頭に置いて「鑑定書」の取得をされる場合、以下の2点に注意する必要があります。
その骨董品は「鑑定書」を取るに足る価格のものか
「鑑定書」を取得するには、鑑定申し込み及び、証書の発行について、いずれも費用がかかります。
一般的には、手数料・鑑定証発行を合わせて6万円程度だと言われていますが、詳しくは鑑定依頼先にご確認ください。
ところが、どんな大家の先生でも、色紙に書いたようなものや若い頃の作品は、市場での取引価格自体が数万~十数万にしかならないものもあります。鑑定書を費用を払って作成したとしても、
鑑定書の費用を賄えるほど査定価格に影響が出ないものもあります。
その場合、鑑定書を取得した費用だけ損をしてしまうことになります。
売却に伴っての鑑定書の取得は、事前に信頼できる古美術商にご相談ください。
「鑑定書」発行者は信頼に足る人・機関か
明治時代以降の有名作家に関しては、所定鑑定人がいることが多いです。
もちろん、現存作家は本人に確認することになります。この所定鑑定人が発行した「鑑定書」は、一応流通上の価値が担保されています。しかしながら、江戸時代以前の作家に関しては、責任を持った鑑定機関というものは存在します。そして「所定鑑定人」以外の発行した「鑑定書」は、実は流通価格にそれほど影響しないケースが多いのです。
というのも、あまり信用出来ないと思われる鑑定者も歴史上存在しているためです。
。古美術品には箱書きほか、キワメ書き(鑑定)が添付されている場合があり、それはある程度参考にはなりますし、重要な場合もありますが、結局は作品そのものの出来栄え、保存状態が最も重要であって、あくまで傍証材料に過ぎません。
まとめ
作品を書いたのは誰か、どの時代のものか、どの程度の出来の作品か、によって「鑑定書」をとる必要が出てくるかどうかは分かれてきます。真贋が「微妙」で、かつ、価格帯が鑑定を取るに足り、さらに信頼の置ける所定鑑定人のいるものに関してのみ「鑑定書」を取得するべきでしょう。