矢立(やたて)とは?意味や歴史、買取できる矢立の見分け方を解説!
矢立と買い取れる矢立についてご紹介します。
矢立とは
矢立(やたて)とは、筆と墨壺を組み合わせた携帯用の筆記具です。現在では使われる機会はほとんどありませんが、日本独自の文房具・工芸品として骨董市場で人気があります。
この記事では、矢立の意味や歴史、種類、高く評価されやすい矢立の特徴についてわかりやすく解説します。
携帯用の筆記具として使われた道具
矢立とは、筆と墨壺を組み合わせた携帯用の筆記具のことです。現代の万年筆やボールペンのように、外出先で文字を書くための道具として使われていました。
素材には真鍮などの金属のほか、木製、竹製、陶器製などがあり、時代や用途によってさまざまな形状があります。
矢立の墨壺には液体の墨をそのまま入れるのではなく、綿やもぐさなどを入れて、そこに墨汁を垂らして持ち運びしていたと言われています。

矢立の主な種類
初期に多く見られたのが、角材状の本体に筆収納部とスライド式の蓋を備えた「檜扇型」です。
その後、江戸時代ごろになると、筆を収納する筒を墨壺に取り付けたパイプのような形の「柄杓型」が広く普及しました。帯に差して持ち歩きやすかったことから人気を集め、現在でも代表的な矢立として知られています。
ほかにも、墨壺と筆筒を紐で繋いだ「印籠型」や、収納性を高めた「箱型」なども存在します。
矢立の歴史
矢立という名前の由来
「矢立」という名前は、もともと武士が矢を入れて持ち運ぶために使っていた矢筒「箙(えびら)」に由来するといわれています。
鎌倉時代、戦場に筆記具を携行するときは箙に小型の硯と筆を入れる習慣がありました。
この硯のことを「矢立の硯」と呼んでいたことから、次第に携帯用の筆記具一式を「矢立」と呼ぶようになったとされています。
江戸時代に発展した矢立文化

初期の矢立は檜扇型でしたが、江戸時代ごろになると柄杓型の矢立が登場し、帯に挿して持ち歩くスタイルが一般的になります。
識字率の向上や商業の発展により、外出先で文字を書く機会が増えたことで、実用性や持ち運びのしやすさなどから人気が高い柄杓型の矢立が広く使われるようになりました。
また、工芸技術が飛躍的に発展した江戸時代はまさに「矢立の全盛期」とも呼べる時代です。
墨壺と筆筒を分離した印籠型、物差しやそろばんがついて機能性を高めた矢立、女性向けに簪(かんざし)に仕込んだ矢立などが登場し、蒔絵や螺鈿が施された装飾性の高い矢立も作られました。
実用品としてだけではなく、美術工芸品としての価値を持つ矢立が増えた時代と言えます。
幕末から明治時代の変化
幕末になると、外国人コレクターを意識した意匠の矢立も作られるようになります。
箱型の矢立が登場しただけでなく、刀や鉄砲、笛などを模したユニークなデザインの矢立も作られるようになり、日本文化を象徴する工芸品として人気を集めました。
しかし、明治期に万年筆が輸入され普及すると、矢立は次第に使われなくなっていきます。毛筆文化の衰退や筆職人の減少も重なり、実用品としての役割を終えていきました。
買取できる矢立の特徴
状態が良い矢立
矢立は基本的に買取対象となることが多い骨董品です。
実用品であったため多少の汚れや使用感があっても問題ありませんが、やはり傷や破損が少なく、状態の良い品ほど価値は高くなります。また、破損がひどい場合は買い取りできないこともあります。
価値が付きやすい矢立
なかでも高価買取が期待できるのは、江戸時代以前に作られた古い矢立や、工芸品として完成度の高い品です。
✓江戸時代以前の矢立
✓著名な人物や有名な武将などにゆかりがある矢立
✓工芸品として優れた矢立
✓象牙やべっ甲などの希少な素材で作られた矢立
✓珍しい形の矢立
一般的な矢立にも価値が付くことがある
装飾の少ない一般的な真鍮製の柄杓型矢立でも、骨董品として一定の需要があります。
古い道具ならではの風合いや実用品としての歴史的価値を好むコレクターも多く、状態次第では価格が付くことも珍しくありません。そのため、古い矢立を見つけた場合は、処分する前に一度査定を検討してみるのもよいでしょう。
骨董品として人気の矢立を買取に出してみませんか?
矢立は、日本独自の携帯用筆記具として発展した歴史ある道具です。
現在は製造されておらず、見かける機会も使用する機会もなくなりましたが、骨董品としての人気は高くコレクションしている方も少なくありません。
ごく一般的な真鍮製の柄杓型の矢立でも、ある程度の価値がつくことも多いので、処分を検討している矢立をお持ちの方は、ぜひ一度査定に出してみてはいかがでしょうか。
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