茶道具を高く買い取ってもらうために、正しい扱い方を教えてください。
高価買取りにつながる茶道具の扱い方をご紹介します。
高価買取りの条件
高価買取りの条件は、それがどのような種類の品物かによって変わってきます。
例えば、絵画であれば誰の作品であるかが重要なポイントになり、数珠や念祷であれば使われている素材が重要になってきます。
しかし、どのジャンルの品物であっても、「状態が良い事」は非常に重要です。
有名な作者の作品や、希少価値の高い素材を使っている品物でも、汚れや破損がひどい状態だと、買取り額は激減してしまいます。
茶道具も同様に、高価買取りを希望するなら、清潔で破損が少ない状態であることが大切です。
茶道具の扱い方
茶道具には茶碗、釜、お盆など、さまざまな道具がありますが、大きく分けて「焼き物」「金物」「竹」「塗り物」と、素材ごとに分けることが出来ます。
焼き物の扱い方
陶器や磁器の茶碗は、土を焼いて作るため、水分を含んだまま放置しているとカビが生えてしまいます。
また、強くこすることで表面に傷がつくことがあるため、出来るだけ汚れがつかないように扱う必要があります。
茶碗は、使用する前に1時間程度水かぬるま湯に漬けてから使いますが、これはあらかじめある程度の水を含ませることで、茶碗にお茶が染み込み、シミになることを防ぐためです。
使用後はなるべく早く水洗いか、ごく少量の中性洗剤を薄めた水で洗い、乾いた柔らかい布で水気を拭き取りましょう。つけおき洗いや、たわしでこするのはNGです。
中に染み込んだ水分を蒸発させるため、一週間程度かけてしっかり乾燥させてから、専用の桐箱に収納してください。
金物の扱い方
湯釜や鉄瓶などの金物は、錆を防ぐことが重要です。
水分がついたまま放置すると錆の原因となってしまいますので、使用後は水を入れっぱなしにせず、乾いた布でしっかりと水分を拭き取ってください。
強くこすると表面についた錆止めの被膜に傷がついてしまいますので、たわしなどで洗ってはいけません。
竹の取り扱い
柄杓(ひしゃく)や茶筅(ちゃせん)、茶杓(ちゃしゃく)など、竹で作られた道具は、非常に繊細で割れやすく、取り扱いには細心の注意が必要です。
破損の危険があるだけではなく、竹の模様や艶が薄れる原因にもなるため、汚れがついているときは、乾いた布で優しく拭き取ります。
茶杓を筒に入れるときは、必ずスプーン状になっていない「切止め」と呼ばれるほうから入れてください。
また、竹は虫がつくことがありますので、年に一度は虫干しをすると、よい状態を保つことができます。
塗り物の取り扱い
棗(なつめ)や中次、お盆、棚など、茶道具には多くの塗り物が使われています。
塗り物は水を嫌うため水洗いやお湯洗いは避け、普段は乾いた布で拭く、細かい部分についた埃や抹茶は柔らかい絵筆で払う手入れで十分です。
ただし、汚れがひどいときは水で濡らして固く絞った布で拭き取ったあと、乾拭きを行い、完全に乾かしてから片付けます。
まとめ
どの種類の茶道具も、保存するときは紙や布で包んで、高温多湿にならず、直射日光が当たらない場所に保存してください。
また、ときどき取り出して布で拭く、虫干しをするといったメンテナンスをすると、綺麗な状態を保つことができます。
メンテナンスのときは手袋をし、指輪や腕輪を外しておくと、ハンドクリームや手の脂で道具を汚すこともなく、傷をつけるリスクを下げることができます。