岐阜・愛知・三重・滋賀で美術品・骨董品の出張即金高価買取り致します!

トップ > Q&A > 中国美術 > 中国美術の硯屏(けんびょう)とはどんなものですか?

中国美術の硯屏(けんびょう)とはどんなものですか?

中国美術の硯屏についてご紹介します。

硯屏とは

硯屏とは、墨を使って文字などを書くときに硯に埃やごみがはいるのを防ぐために使う小さな衝立のことで、中国では文房四宝である硯・墨・紙・筆と並ぶ重要な文具として扱われてきました。
硯が乾くのを防ぐ役割を持つ硯屏ですが、筆で字を書く機会が減った現在はインテリア敵に飾られることが多い他、茶道具として柄杓を立てかけるのに使用することもあります。
今回は、硯屏の歴史や素材など、硯屏についてご紹介します。

 

硯屏の歴史

書道具の一つであり文房四宝の中でも最も重要視されてきた硯は、古代中国の西周時代の墓から出土した顔料の研磨具がその起源といわれており、墨などの変化に合わせて進化しながら前漢時代にその原型が作られたと言われています。
硯と共に使用される硯屏がいつから用いられるようになったのかはっきりとしていませんが、5世紀から6世紀まで続いた南北朝時代には既に使われていたようです。
中国では古くから「学問を修め文章をよくする人」を文人と呼び十跳ばれていましたが、文房四宝をはじめとする文具は文人の象徴的な道具として見られており、ある種のステータスシンボルでもありました。
文人と呼ばれるのは王侯貴族・官僚・地主・地方豪族などであり、貴族的な特権階級の人でしたが、唐の時代に入ると学問さえ修めれば身分などに関係なく官僚になれる「科挙制度」が整備されたことで官僚になる人が増え、それにつれて文人と呼ばれる人たちも増えていきました。
これにより、文人が嗜んだ文学、書画、音楽などは広がりをみせ、そのために使用される道具も実用品であると同時に芸術的な美しさが求められるようになり、硯屏も室内装飾的な役割へと変化していきました。

 

硯屏の素材

硯屏の素材は木、石、玉のほか青磁などがあります。堆朱や螺鈿、美しい絵や彫刻などで装飾された品も多く、工芸的に優れた品や希少な素材を使用している硯屏は高い価値が付くこともあります。
また、茶道具として硯屏を使用する際は青磁製の硯屏を用いるため、需要の多さから比較的値が付きやすい傾向があります。

 

硯屏の査定ポイント

硯屏の査定ポイントは主に「素材」と「状態」です。
前述のとおり、青磁製の硯屏は茶道具として需要があるため比較的値が付きやすく、古い時代の青磁であれば骨董的な価値が付いて高値になる可能性もあります。
木製であれば紫檀や花梨などの唐木で作られた硯屏は高額査定が期待できます。装飾にサンゴや翡翠などがあしらわれている、工芸的に優れている品、珍しいデザインの品なども高い価値がつく可能性があります。
また、キズやヒビ、カケなどがある品は価値が下がり、状態によっては買取できないこともあります。

 

まとめ

現在は文具として用いられることがなくなった硯屏ですが、茶道具や調度品としての需要があり、大きさやデザイン、素材などによっては高値で取引されることもあります。
また、中国の骨董品や美術品は希少価値が高いため、素材や装飾などに高い価値が付かない硯屏でも古い時代の品であれば高値がつくこともありますので、売却を検討している硯屏をお持ちの方は一度ご相談ください。

 

 

そのほかの「よくある質問」はこちら

一覧に戻る

お電話でのご予約はこちら:0120-510-636

LINE@はじめました

WEBからのご予約

遺品整理ページ