中国美術の「黄花梨」の査定ポイントとは?
「黄花梨」の査定ポイントをご紹介します。
木目が美しい銘木
黄花梨はニオイシタンとも呼ばれるマメ科の木で、色や木目が大変美しいことから中国美術品や中国家具などに古くから利用されてきました。
しかし、現在はほとんど取りつくしてしまったためワシントン条約によって保護されているうえ、中国政府が古い中国美術品や骨董品を国外に持ち出すことを禁じているため、黄花梨や黄花梨を使った美術品や工芸品は希少価値が高くなっています。
枯死したため伐採した黄花梨の木2本から作ったブロックをネットオークションで売り出したところ1428万2000元(約2億3372万円)の値がついてニュースになるなど高い価値が付く黄花梨ですが、査定ではどのようなポイントが注目されるのでしょうか。
美術工芸品としての価値
黄花梨を使った櫛や筆筒、家具などの美術工芸品は黄花梨であるというだけで価値が付きますが、黄花梨らしい色や木目の美しさ、彫刻や象嵌などの装飾の美しさなど、美術工芸品としての価値によっても査定額が変わります。
また、黄花梨の中国家具であれば、中国家具の黄金期といわれた明清時代の品は高い価値が付きやすいなど、時代や作家によっても評価が変わります。
大きさ
素材の価値が高い黄花梨は、大きければ大きいほど高額査定が期待できます。色や木目の美しさなどによっても変動しますが、小さな櫛や文房具でも100万円以上の価値が付くことが多く、寝台など大きな家具であれば数千万円の値が付くこともあります。
加工されていない一枚板や枝なども大きなものは高い値が付きます。
状態
大きな傷や割れ、欠け、ヒビ、シミなどがある状態が悪い品は価値が下がってしまいます。特に、美術工芸品や家具は見た目の美しさや実用可能な状態であるかは大きなポイントとなるため、状態の良さで査定額が変動します。
しかし、黄花梨は素材自体に高い価値が付くため状態が悪いから買取できない・価値が付かないということはありません。状態が悪くても高額査定になる可能性は高いので、黄花梨の品があれば状態に関係なく査定に出すことをおすすめします。
まとめ
希少価値が高く、コレクションや投機対象としても人気があることから高額で取引されている黄花梨は、偽物も多く出回っているため真贋の見極めが重要となります。知識や経験が少ない業者に売却すると実際の価値よりも低い値で買取されることがありますので、売却の際は経験や実績が豊富な業者、専門知識豊富な業者を選ぶようにしましょう。