箱がなくても買取可能?書道具の買取査定ポイントについて。
書道具の買取査定ポイントをご紹介します。
高価買取になることもある書道具
書道に使用する書道具は、鉛筆やペンなどが登場する以前は筆記用具の主流として活躍しただけではなく、知識人や文化人の象徴的な品物でもありました。
また、中国では墨、硯、筆、紙は「文房四宝」と呼ばれ、重要視されてきました。
ある種のステイタスシンボル的な要素を持つ書道具は、時代の変化などに合わせて姿を変えてきただけではなく、高い質を持つ品や工芸的に優れた品、貴重な素材で作られた品などが作られ、時代を経てもなお高い価値がつくものもあります。
今回は、書道具の買取査定ポイントについてご紹介します。
書道具の種類
書道具の内容は日本と中国では微妙に異なりますが、紙以外の基本的な道具は、墨、硯、筆があります。また、書道具一式を納める硯箱や水滴、印材、筆掛けなども書道具に含まれます。
【墨】
松煙などの煤と膠を主成分とする書道具です。硯で擦ると摩耗する消耗品であるため需要があり、コレクター人気も高いため値が付きやすい品です。
中でも、作られてから長い時間がたった「古墨」は、その発色の良さなどから珍重されており、高額査定になることがあります。
【硯】
墨を擦るときに使用する、石や瓦で出来た書道具です。中国産の「唐硯」、日本産の「和硯」があり、産地や大きさ、彫刻などの装飾の状態、素材の希少性などによって価値がかわります。
【筆】
小筆・中筆・大筆があり、先端の毛の素材や軸の素材、装飾性、産地、作られた時代などによって価値が変わります。消耗品であるため状態の良さが重視され、使用済の品は買い取り対象にならないことがありますが、年代などによっては古美術品としての価値がつきます。
買取査定のポイント
書道具は実用品として求められることが多いため、使用可能な状態であることはもちろん、傷、汚れ、破損、劣化などがないことが重視されます。特に、消耗品である筆と墨は未使用品以外は買い取り対象にならないこともあります。
また、黒檀や紫檀、象牙や珊瑚などの高級素材を使った品、中国の歙州硯や洮河緑石硯など希少性の高い品を使った品は高い価値がつきやすく、思わぬ高値になることもあります。
螺鈿や蒔絵、彫刻などの装飾が施された品は、工芸的な技術の高さによっても価値が変わります。名工や人間国宝の品や銘入りの品、著名人が所有していた品は高い価値がつく傾向があります。
鑑定書や外箱などの付属品がついていること、単品ではなく書道具が一式そろっていることも査定額を左右するポイントです。
まとめ
書道具は種類が多く、その歴史も長いため正確な価値を鑑定するには十分な知識と経験が必要です。古い書道具を売却する際は、書道具を専門に扱う業者や書道具の取り扱い実績が豊富な業者を選ぶとよいでしょう。