ハンガリーの高級陶磁器ブランド、ヘレンドとは?シリーズ別の相場は?
ヘレンドのシリーズ別の相場をご紹介します。
手描きの作風で愛されるヘレンド
1826年に設立し、1851年のロンドン万博で金賞を受賞したことから脚光を浴びたヘレンドは、東西文化が入り混じるハンガリーの土地柄を思わせる独自の様式と高手描きの作風で世界中から愛されています。
柄のパターンだけでも2000以上あるといわれるヘレンドは、絵付けや様式などが異なる数多くのシリーズを展開しています。
今回は、ヘレンドの主なシリーズとその相場をご紹介します。
ヴィクトリアブーケ
ヘレンドのなかでも特に歴史が古く一般的な「ヴィクトリアブーケ」は色鮮やかな花や蝶が描かれた優美でロマンティックな印象の定番シリーズです。
相場はカップ&ソーサー1客で大体2000~3000円、ティーポットなど大きなものであれば1万円以上が期待できます。
シノワズリ
シノワズリは西洋で登場した”東洋趣味”の芸術様式のことで、その名の通り、中華風の絵柄や色合いが特徴のシリーズです。
シノワズリはシリーズの中に「オーサリバン」「ペキンの孔雀」「ポワッソン」など細分化されたシリーズがあり、それよって買取価格が変わりますが、全体的に価値が高くカップ&ソーサー1客でも数万円程度の価値がつくこともあります。
ウィーンのバラ
ウィーンのバラはヘレンドを代表するデザインとして知られるシリーズです。知名度が高く人気もあるシリーズで相場が変動しにくいといわれています。
一般的な品の場合、カップ&ソーサー1客で2000円前後、ティーセットなどであれば1万円以上が期待できます。
また、ウィーンのバラは色のバリエーションが豊富で、色によっては思わぬ高値になる可能性もあります。
インドの華
インドの華はジャポニズムを取り入れたデザインが特徴で、ヘレンドの定番ともいえるシリーズです。シリーズ名に「華」とあるとおり、花や葉が全体的にデザインされており、グリーン、ピンク、イエロー、ターコイズなどさまざまなカラーバリエーションが存在します。
カップ1客で大体2000~3000円前後、セットやティーポットなど大きな品であれば1万円以上が期待できます。
アポニー
アポニーは「インドの華」のデザインをシンプルにしたシリーズで、絵付けが全体的に施されているのではなく、一部だけに施されているのが特徴です。色も、グリーン、ピンク、イエロー、ターコイズなどのバリエーションがあります。
買取価格は、カップ&ソーサー1客で1000円前後、ティーポットで5000円前後、セット品なら数万円になることがあります。
フンボルト
フンボルトは天使をモチーフにしたデザインが特徴の高級食器シリーズです。ヘレンドの中では最も高い価値がつき、カップ&ソーサー1客でも3万円前後、セット品の場合は数十万の価格がつくことがあります。
ロスチャイルドバード
ロスチャイルドバードは鳥と枝をモチーフに描いたシリーズで、形状や装飾のバリエーションが非常に豊富です。
そのため、一般的なデザインならカップ&ソーサー1客で2000円~3000円前後であるものの、繊細な透かし彫りが施された品であればさらなる高値がつくなど、内容によって買取価格が変化します。
まとめ
ヘレンドの食器はシリーズで相場が変わるだけではなく、色や装飾内容などによっても価格が異なります。そのため、正確な価値を知るには知識や経験が必要です。
高値での買取を期待するなら、実績豊富な業者を選ぶことが重要といえるでしょう。