達磨図とは?だるま絵の由来と有名画家・骨董価値の高い作品を解説!
達磨図(だるま絵)は禅宗の祖・菩提達磨を描いた縁起物の絵で、作品により骨董的にも高い価値がつくことがあります。
達磨図(だるま絵)とは?
縁起物として飾られる達磨図のモデルは、中国禅宗の開祖とされているインド人仏教僧「菩提達磨」です。
達磨は現在の中国の少林寺で、九年もの間、壁に向かって座禅を続け悟りを開いたとされる人物で、その強靭な精神から「不屈」「魔除け」「厄除け」の象徴として古くから親しまれています。
また、達磨は「両手と両足が萎え落ちるほど座禅を組みつづけた」といわれており、その姿が日本で昔から親しまれてきた「おきあがりこぼし」と結び付いて現在の「だるまさん」に変化しました。
何度倒れても起き上がる「おきあがりこぼし」の姿が、不屈の精神や逆境に打ち勝つ力の象徴と重なりました。さらに、菩提達磨が着ていたとされる魔除けの色「赤」が加わり、だるまは古来より開運招福と魔除けの力を持つ縁起物として親しまれています。
達磨図の特徴とモチーフ
達磨図は、水墨画で描かれることが多い禅画の代表的モチーフです。
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顔のアップ(半身像)
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座禅を組む姿
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大きな目と鋭い表情を持つ達磨像
太く勢いのある筆致が特徴で、作者の気迫が反映されやすい点も魅力です。
民芸の「だるま絵」との違い
ユーモラスな民芸だるま(七転八起)とは異なり、達磨図は禅の精神性を示すものとして描かれ、より宗教的・精神的な意味が込められています。
骨董価値が高い達磨図の作者
雪舟等楊
室町時代の僧である雪舟(せっしゅう)は、修行の一環として数々の水墨画を描いています。
中国で本格的に水墨画を学んだ雪舟の作品は、風景を描いた「山水画」が有名ですが、鳥や花、人物を描いた作品もあり、達磨図も残しています。
雪舟作と認められる作品は非常に希少で、骨董市場でも高い評価を受けています。
宮本武蔵
二刀流や巌流島の対決で有名な宮本武蔵は、剣客、兵法家である一方、芸術家としても活躍しており、水墨画をはじめ鞍や木刀などの工芸品も残しています。
水墨画では鳥、馬といった動物を描いたもののほかに、七福神の布袋、自画像、達磨図を残しています。
白隠慧鶴
江戸時代中期の禅僧である白隠 慧鶴(はくいん えかく)は、日本の禅宗の1つである「臨済宗」の中興の祖といわれている人物です。
白隠は禅宗の教えを広く民衆に伝えるために、禅の教えを現した絵を数多く描いた事で知られており、作品数は1万点以上とも言われています。
禅宗の開祖である達磨を描いた達磨図も数多く残しており、力強い筆で描かれた大きく印象的な目をした達磨図に魅了されるファンも多いようです。
葛飾北斎
江戸時代後期の浮世絵師である葛飾北斎は、浮世絵ファンでなくても一度は名前を聞いたことがある、日本を代表する画家の1人です。
幽霊画、風景画、美人画など、幅広いジャンルで鮮やかな色彩と独特の感性で描かれた数多くの作品を残した北斎ですが、達磨図も残しています。
中でも有名な達磨図は、愛知県名古屋市の「西別院」が所蔵している「大達磨絵」です。
なんと、縦18mもある紙に即興で達磨図を描いたとされる、北斎の技量と遊び心が感じられる逸品です。
骨董価値の高い達磨図の特徴
- 作者・署名・印章の有無
雪舟・白隠・北斎・宮本武蔵など有名画家の作品は非常に高額になります。落款(署名)や印章、箱書きなどが残る作品は評価が上がります。 - 技法・構図・サイズ
水墨で勢いのある筆致が特徴の達磨図は、画力がそのまま評価に反映されやすいジャンルです。特に大作や掛軸の状態が良いものは高値がつきます。 - 保存状態
シミ、破れ、色あせ、虫食いなどは価値に影響します。掛軸の場合「表具(裏打ち)」の状態も重要です。
作者不明でも価値がつくケース
達磨図は禅画として人気が高く、作者不明でも時代の古いものや味わい深い筆致の作品には骨董的価値がつくことがあります。
寺院や旧家から出てくる無銘の達磨図が高価買取となる例も珍しくありません。
ほかにも
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署名・印はあるか
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掛軸か額装か、紙質や絹本などの素材
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箱書きや保管箱が残っているか
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顔・目・表情が力強く描かれているか
こうした点を確認するだけでも価値の判断材料になります。
不安な場合は、専門店に写真で相談すると確実です。
達磨図についてよくある質問
Q. だるま絵はすべて「達磨図」と考えて良いですか?
A. 民芸的な「だるまさん」と、禅の祖・達磨を描く「達磨図」は異なる作品です。達磨図は宗教的・精神的モチーフとしての意味合いが強い点が特徴です。
Q. 作者不明の達磨図にも価値はありますか?
A. はい。時代の古い作品や禅画として味わい深いものは、無銘でも高く評価される場合があります。
Q. 売却するときに注意することは?
A. 裏打ちの張替えやクリーニングを素人判断で行うと価値が下がることがあります。状態そのままで査定に出すのが安全です。
まとめ
達磨図は、有名画家・禅僧の作品はもちろん、無銘の作品でも思わぬ価値がつくことがあります。
「家に古いだるま絵があるけれど、価値がわからない」
「売るか迷っている」
という場合は、専門店への相談がおすすめです。
ゴトー・マンでは、美術品・骨董に精通した査定士が一点ずつ丁寧に価値をお調べします。
気になる作品があれば、お気軽にご相談ください。




