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香道具の十種香札とは?使い方や種類を教えて下さい。

十種香札の使い方と種類についてご紹介します。

香道や茶道で使う札

十種香札は、香道や茶道で使用する札で、表に花の絵、裏に数字などが書かれています。
香道ではいくつかのお香を焚いて、その香りが何の香りかを聞き比べる「組香」で使用します。
また、茶道では、表千家、裏千家、江戸千家などの茶道流派で行われている「七事式」と呼ばれる特殊な稽古で使用されます。
今回は、茶道の七事式や十種香札の種類、茶道での使い方についてご紹介します。

 

七事式とは

七事式とは表千家7代 如心斎のころに完成した稽古法で、一般的な稽古にゲーム的な要素を取り入れていることが特徴です。
大きく分けて「数茶」「廻花」「廻炭」「且坐(さざ)」「茶カブキ」「一二三」「花月」の七つがあり、さらにそこから派生した「法麿之式」などがあります。

 

十種香札の種類

十種香札は10種類の花の絵が描かれた札がそれぞれ12枚ずつセットになった計120枚からなります。
表に描かれている花は、菊・桐・松・竹・梅・桜・柳・萩・菖蒲・牡丹で、裏は月の「一」「二」「三」、花の「一」「二」「三」、数字の「一」「二」「三」が一枚ずつと「客」または「ウ」の字を書いた3枚となっています。つまり、表が菊で裏が「月の一」「月の二」「客」という構成です。

 

十種香札の使い方

十種香札を使用するのは主に「数茶」「茶カブキ」「一二三」「花月」です。

 

【数茶】
数茶は亭主がたてた薄茶を、札元の取り出した札を引きあてた客から順に飲む式法です。
客役は、亭主がお茶を点てている間に一枚ずつ札を取っておきます。お茶が一服点つごとに、札元と呼ばれる末客が全ての札が入った折据から一枚札を引き、それと同じ札を持っている客が出されたお茶を飲みます。
一種のくじ引きのようなもので、七事式の中では最も緩やかなものといわれています。

 

【茶カブキ】
茶カブキは室町時代に流行した「闘茶」に起源を持つ式法です。
茶カブキのやり方は流派などによって異なりますが、一般的な方法は亭主が点てた5種類のお茶を飲み、花・鳥・風・月・客の名前がついたお茶の中のどれであるかを当てていきます。一つ飲むごとに自分が思う銘柄の香札を投札箱に入れていき、5種全部飲み終えたところで答え合わせを行います。

 

【一二三】
一二三は亭主が行った濃茶点前に対し、客が点数を表す札を選んで投票、点前を評価するというものです。香札の点数は月の一が最高でとなり、次いで月の二、月の三、花の一・二・三、数字のみの一・二・三となります。

 

【花月】
花月にはさまざまな種類がありますが、基本的には5人で催します。「花」を引いた人が次の亭主として茶を点て、「月」を引いた人がそのお茶を飲むという式法です。お茶を一服点てるごとに一人ずつ札を引くため、亭主と客が随時入れ替わっていきます。

 

まとめ

十種香札は煤竹や白竹、黒檀、紫檀、鉄刀木、桑など様々な素材で作られており、中には蒔絵が施された札もあります。有名作家が手掛けた十種香札や貴重な素材で作られた十種香札など高価買取になることもありますので、売却や処分を検討している十種香札をお持ちの方は一度ご相談ください。

 

 

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