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世界的有名な漫画のモチーフにもなった?!龍の持つ玉「宝珠」について。

龍の「宝珠」についてご紹介します。

願いをかなえてくれる「如意宝珠」

絵画や工芸品などに描かれる中華風の龍は、手に丸い珠を持っていたり口に玉をくわえていることがあります。完全な球体であったり玉ねぎのように先のとがった形であったりする龍の玉ですが、正式な名前は「如意宝珠」といい、あらゆる願いをかなえる力を持っているとされています。
今回は、龍が持つ宝玉についてご紹介します。

 

仏教発祥の如意宝珠

龍が手に持っている如意宝珠は、「意のままに」という意味を持つ「如意」と、宝物を意味する「宝珠」を組み合わせた言葉ですが、如意という言葉が仏教発症の言葉であることからわかるように、如意宝珠も仏教発祥の宝物です。
サンスクリット語では思考を意味する「チンタ」と、珠を意味する「マニ」を合わせた「チンターマニ」と呼ばれていますが、仏教では感情や感覚を苦と受け取るか楽と受け取るかを左右するのは思考であり、思考を変えることによって苦を楽に帰ることができると考えていることから、思考の珠であるチンターマニは「世界を変える力を持つ宝」ということができます。
如意宝珠は龍王の脳からとれる珠で龍の神通力の源ともいわれていますが、思考は様々な煩悩を生む源でもあるため、龍は宝珠を持っている限り悟りを開くことができません。
仏教では成仏を願う龍女が釈迦に如意宝珠を奉納して悟りを得たという話があり、仏教美術では地蔵菩薩、虚空蔵菩薩、如意輪観音、吉祥天などが如意宝珠を手に持っています。

 

中国文化と融合したインドの蛇神

インドでは脱皮を繰り返す蛇は生命力の象徴であり、蛇は神や精霊として信仰の対象となっていました。ヒンドゥ教の神話にはヴァースキ、アナンタ、シェーシャといったナーガ(蛇神)の王が数多く登場しますが、仏教ではナーガの王は仏法の守護者とされており、八大龍王と呼ばれる龍王が誕生しました。蛇と龍は別の存在のように感じますが、両者は古くから同一視されており、蛇の中でも特に力のあるものを龍として扱っているため蛇神は龍、蛇神の王は龍の王となります。
ナーガの王が仏法の守護者とされる理由は不明ですが、ヒンドゥ教のヴィシュヌ神がアナンタを寝台として瞑想をしたこと、仏陀はヴィシュヌ神の化身とする節があることなどと関係があるかもしれません。
一方、中国では龍は権威の象徴・皇帝の象徴として尊ばれてきました。インドからチベットを経由して中国に伝わった仏教は中国文化と融合し、仏教では仏の持物である如意宝珠は、中国美術の世界では権威の象徴である龍が持つようになりました。

 

建築に取り入れられた宝珠

仏像や龍が持っている如意宝珠ですが、お寺や舎利塔の屋根には宝珠と呼ばれる飾りが取り付けられているほか、橋の欄干の親柱に如意宝珠をかたどった「擬宝珠(ぎぼし)」が付けられていることがります。
如意宝珠は病を治したり災いを退けたり力があるといわれているため、神聖なお寺や舎利塔の屋根には宝珠が飾られ、橋など交通の要所となる場所には宝珠を模した擬宝珠を付けることで魔除け・厄除けとしたといわれています。

 

まとめ

どんな願いもかなえるといわれる龍の玉は、世界的に有名な日本の漫画作品「ドラゴンボール」のモチーフになったといわれています。
また、仏像やお地蔵様、仏具、神社置かれた龍の像、中華料理屋のお皿など、様々なところで如意宝珠や如意宝珠をモチーフとした飾りを観ることができますので、身近な場所にある宝珠探しを楽しんでみてもよいかもしれません。

 

 

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