香箪笥とはどんなものを指しますか?普通の箪笥との違いは?
香箪笥についてご紹介します。
香箪笥とは
香箪笥とは、様々な香木を引き出しに分けて分類収納できる香木用の箪笥です。一般的な箪笥と同じように引き出しが付いた箱状の形をしており、香道具の一つともいえる香箪笥ですが、一般的な箪笥とはどのような違いがあるのでしょうか。
今回は、香箪笥と箪笥の違いに加え、香箱との違いや高値がつく香箪笥の特徴をご紹介します。
香箪笥と箪笥の違い
箪笥とは、衣類や小物を入れるための引き出し付き収納のことです。単に箪笥と呼ぶときは中に入れるものを特定しませんが、一般的には衣類を収納する道具として考えられています。
その形状などによってさまざまな呼び方をされることがある箪笥ですが、茶器や食器を収納する箪笥を「茶箪笥」、刀を収納する箪笥を「刀箪笥」など、特定の種類の品を収納するために作られた箪笥も存在しています。
「香箪笥」は箪笥の中でも香木を収納するために作られた箪笥のことです。
香木を収納することを前提として作られているため、引き出しの幅は狭くやや深さがあり、奥行きが長く作られていることが特徴です。
また、衣類を収納する箪笥は大型で持ち運びできないのが一般的ですが、香箪笥は持ち運び可能な大きさであることが多く、持ち運び用に取っ手がついていることもあります。
香箪笥は引き出しの前に前板がついており、板を閉じると引き出しが隠れて箱のようになる点も一般的な箪笥との違いです。引き出しに蓋がついて独立した箱になっている香箪笥もあるなど、香木同士が匂い移りしたり、湿度や温度の影響を受けたりしにくいよう作られています。
香箱との違い
香箱も香木を収納するための道具ですが、重箱のような蓋つきの箱型をしているという点が香箪笥とは異なります。
また、香箱は香木のほかに香を焚くための火道具なども収めて聞香や組香などの点前の席に香道具一式を持っていく際に使用することもあります。
香箪笥は香木を分類収納するための道具で、持ち運び可能ではあるものの基本的には持ち運びする品ではないという点も香箱との違いです。
高値が付く香箪笥の特徴
香箪笥に収める香木は貴重で価値の高い品であるため、香箪笥の中には香木を入れるのにふさわしい蒔絵などが施された品も存在します。
精緻な装飾が施された、美術工芸品として優れた香箪笥は価値が高く高値がつく可能性があります。
また、作られた時代が古く骨董的な価値がある香箪笥、貴重な木で作られた香箪笥なども高値が期待できるでしょう。
まとめ
香箪笥は香木を収納することに特化した香木専用の箪笥です。香箪笥を使うことで、複数の香木を分けて保管できるだけではなく、匂いうつりを防ぎ、湿気や温度変化などから香木を守ることができます。
また、蒔絵などの装飾を施された香箪笥や骨董的価値のある香箪笥は高値がつくこともあります。
香箪笥の売却をお考えの方は弊社にご相談ください。