甲冑にはどんなものがありますか?また高く買い取ってもらえる甲冑には何がありますか?
甲冑の種類と高く買い取りできる甲冑をご紹介します。
甲冑とは
甲冑とは胴を守る「鎧」と頭を守る「兜」で構成された武具のことで、日本では主に侍や武士が身に着けていました。
日本では弥生時代や古墳時代の遺跡から甲冑が出土していますが、本格的に発達したのは武士が歴史の表舞台に台頭する平安時代からで、武器や戦い方の変化に応じて形式や素材が変化してゆきました。
甲冑の種類
甲冑は大きく分けて「鎧」「兜」「具足」の3つに分けることができますが、さらに時代によって形式に違いがあります。
- 平安時代~:騎馬戦に適した「大鎧」と徒歩戦に適した「胴丸」
- 鎌倉時代~:胴丸が発展した「腹当」「腹巻」
- 戦国時代~:西洋甲冑などの影響を受け、さらに進化した「当世具足」
- 江戸時代~:装飾品としての甲冑
なかでも、武器の幅が広がった戦国時代の当世具足はさまざまな形状を見ることができます。
また、大将と足軽など、階級によって装備の内容に違いがあり、武将が身に着ける甲冑は権威を象徴するため、大ぶりな飾りなどがついた装飾性の高い甲冑も見ることができます。
さらに、ヨーロッパの甲冑を輸入・改造した「南蛮胴」「南蛮兜」も存在します。
徳川幕府が成立し、太平の世となった江戸時代は甲冑が使用されることもなくなり、次第に実用品から装飾品に変化していきました。
各藩お抱えの「甲冑師」が鍛鉄技術や工芸的技術を競い合い、華やかで質の高い美術工芸品としての甲冑が作られたほか、飾ったときに立派に見えるよう実用品にはない装備が付加されるなど、それまでとは異なる方向へ発展。
さらに、江戸時代中期になると当世具足以前の鎧に注目が集まり、平安時代の大鎧や胴丸、鎌倉時代の腹巻などを模した「復古調」の甲冑も作られています。
高く買い取れる甲冑
- 時代が古く、状態のよい甲冑
- 彫金、漆などが施された芸術性の高い甲冑
- 南蛮胴や特徴的な飾りがついた兜など、珍しい甲冑
- 装備品が一式揃った甲冑
また、春田派、岩井派、明珍派、早乙女派、左近士派、脇戸派、小泉派、市口派、馬面派、根尾派、宮田派、長曾祢派など、甲冑師の在銘作も高値で買い取りできます。
まとめ
日本の甲冑は西洋の甲冑とは異なる独自の進化を遂げた、日本の歴史的遺品です。
実用品でありながら、染め、織り、漆、彫金など美術工芸の粋が凝らされており、美術工芸品として高い価値を持っています。
一式揃っている場合はもちろん、兜のみ、面頬のみなどでも買い取りできますので、お手元に売却を検討している甲冑、鎧、兜などをお持ちの方は、弊社にご相談ください。