有名作家の作品を手頃な値段で手に入れれる?シルクスクリーンとは?草間彌生など人気の作家4人。
シルクスクリーンとシルクスクリーンの人気作家をご紹介します。
シルクスクリーンとは
シルクスクリーンとは、インクを通さない部分と通す部分を作ったシルクなどの布を張った枠を使う孔版画のことです。シルクスクリーンという名称ですが、シルクは耐久性が低いため現在はポリエステルやナイロンなどの合成繊維を使用しています。紙の上にスクリーンをセットし、スクリーンの上に粘度の高いインクを置いてスクイージと呼ばれる板でスクリーン上に広げると、インクが繊維の隙間を通って紙に移ります。
紙だけではなく布にも印刷可能であるため、Tシャツのプリントなど工業用途で使用されていましたが、20世紀に入ると芸術の表現方法として利用されるようになり、1950年以降になるとシルクスクリーンの芸術作品が多数作られるようになりました。
では、シルクスクリーンの人気作家にはどのような人物がいるのでしょうか。
草間彌生
草間彌生は水玉模様や網目模様などが反復するモチーフが特徴の作家で、シルクスクリーンや壁画などの平面作品の他、彫刻や鏡を使ったオブジェなども多数手がけています。特徴的な作品群だけではなく、「ハプニング」と呼ばれるパフォーマンスなど、過激な芸術表現から「前衛の女王」とも呼ばれ、国内外で高い評価を得ています。
天野喜孝
天野喜孝はアニメのキャラクターデザインやゲームのビジュアルデザイン、小説のカバーや挿絵などの他、舞台美術や映画の衣装デザインなど、幅広く手掛ける作家です。シルクスクリーンやエッチング、リトグラフなどで描かれた繊細で幻想的な作品は、日本はもちろん、アジア、アメリカ、ヨーロッパでも幅広く支持されています。
アンディ・ウォーホル
アンディ・ウォーホルは、商業デザイナーを経てはアメリカンコミックをモチーフとしたファインアートや、身近にある品などをモチーフにしたポップアートを多数手がけた作家です。なかでも有名人をモチーフにした作品が知られており、マリリン・モンロー、マイケル・ジャクソン、チェ・ゲバラなどは多くの人が一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。ポップアートの旗手ともいわれており、現在も世界的に人気があります。
コンラッド・リーチ
コンラッド・リーチはイギリスのポップアートアーティストで、ジミ・ヘンドリクス、ジョン・レノン、高倉健などの有名人のほか、モーターサイクルをモチーフを多数手がけています。大胆でポップな作品は日本はもちろん世界中で人気があり、現在注目が高まっている作家です。
まとめ
大量生産可能な版画作品であるシルクスクリーンは価値が低いといわれることがありますが、芸術性の高さは技法によって決まるものではなく、美術品としての良し悪しと資産価値は必ずしも一致するものではありません。
また、有名作家の作品を手ごろな値段で手に入れることができるのもシルクスクリーンならではの魅力といえます。日常にも取り入れやすいアート作品としてシルクスクリーンに親しんでみてはいかがでしょうか。