遺品整理などでよく出てくる市松人形。在銘など、高価買取が期待できる条件4つ。
高価買取が期待できる市松人形の条件をご紹介します。
買取対象になる市松人形
ひな人形同様、女の子の幸せと健やかな成長を願って飾られる市松人形は、現在は鑑賞用として扱われることが多いものの、古くは着せ替えなどで遊ぶ子どものおもちゃとして使われていました。
作り方や素材などが時代に合わせて進化しているだけではなく、制作した人形師の個性や時代ごとの流行が反映された表情は今も多くのコレクターを魅了しており、日本はもちろん海外でも需要があることから多くの場合買取対象となります。
市松人形の中でも、どのような品であれば高価買取が期待できるのでしょうか。
作家物
人形師として初の人間国宝に認定された平田郷陽(ひらたごうよう)、活き人形師として大正から昭和初期にかけて活躍した山本福松(やまもとふくまつ)、日米親善のためにアメリカに贈られた「答礼人形」の原型を彫った滝沢光龍斎(こうりゅうさい)など、人間国宝や有名な人形師が手掛けた市松人形は高い価値がつきます。
特に、在銘の品は価値が高く高価買取が期待できるでしょう。
※画像:平田郷陽の「粧ひ」
着物の質がよい
市松人形の特徴は縮緬や錦紗の美しい着物を身に着けていることですが、着物が正絹でできている、美しい刺繍が施されているなど、着物の質のよさも重要なポイントとなります。
また、コレクターの中には明治や大正の古着から作られた着物であることにこだわる人もいるため、古い着物から作った手製の着物だから価値がつかないというわけではありません。
人形、着物共に質と状態が良ければ高価買取を期待できますが、人形の状態が悪くても着物の状態が良ければ、ある程度の価値がつきます。
着せ替えできる
市松人形はもともと着せ替え人形として使われてきたため、着物を着換えさせることができますが、近現代に作られた市松人形は鑑賞用として作られ、着せ替え出来ない構造になっていることがあります。
着せ替えを楽しみたいというコレクターが多いことから、着せ替えができない市松人形は需要が少なく価値が付きにくく、着せ替えができる市松人形は価値がつきやすい傾向があります。
グラスアイの市松人形
市松人形の目は、曲面ガラスの裏側に色を付けた「張りガラス」と、全てガラスでで作った「グラスアイ」があります。張りガラスの目はどこかぼんやりとした表情で風情がありますが、透明感があるグラスアイはリアルで美しいことから人気が高く、高価買取になる傾向があります。
まとめ
ぬいぐるみや安価な人形などの登場から子どものおもちゃとして使われるなくなっただけではなく、住宅事情から飾られる機会も減った市松人形は、現代の生活ではなじみがなく処分に困る品の一つです。
しかし、市松人形の愛好家やコレクターは多いため、人形の状態などによっては思わぬ価値がつくことがあります。
遺品整理などででた市松人形の処分をご検討の方は、一度弊社にご相談ください。