歌麿、北斎、広重も描いていた?!処分に困っている春画(枕絵)の買取について。
春画(枕絵)の買取について説明します。
処分に困る春画(枕絵)
春画とは性的なテーマを描いた絵画で、枕絵や秘画、あぶな絵とも呼ばれています。
性的な題材を用いているため、現在の成人誌的なものだったのであろうと考えられがちですが、単なる娯楽作品ではなく、女性が嫁ぐときの性教育に使用されたり、勝負事や火災封じのお守りとしても使用されていたようです。
とはいえ、題材が性的なので、処分に困るという方も多いのではないでしょうか。
実は「浮世絵技術の頂点」といわれている
性を題材にした作品は「通俗的」「芸術的ではない」といった考えを持たれることが多いため、春画は一般的な浮世絵などに比べると「俗で価値が低いもの」と考えられがちですが、実は「浮世絵技術の頂点」といわれています。
江戸時代の俳諧師であり、作家でもある井原西鶴が書いた「好色一代男」が流行したことで性的な題材を扱った作品や春画の需要も高まったことをうけ、幕府が「享保の改革」の一環として「好色本禁止令」を発令しました。
これにより、浮世絵は幕府が定める色数やテーマなどの基準をクリアした作品でないと売ることができなくなり、春画を表向きに作ることができなくなります。
しかし、春画の需要は衰えなかったため、幕府の規制を破って作られるようになりました。幕府が基準として定める色数などを一切無視し、30色もの色を使用したり、技巧を凝らした彫を施したりするなど、のびのびと自由で大胆な作品が作られました。
また、それだけ凝った作品を作るには、絵師はもちろん、摺り師や彫師も超一流の職人が携わっています。こうして、春画は「浮世絵技術の頂点」となりました。
有名作家も描いていた
そのような背景から、江戸時代の絵師にとって「春画の制作を依頼される」ということはとても名誉なことでした。
葛飾北斎、喜多川歌麿、歌川広重のほか、鈴木春信、菱川師宣などの絵師が春画を手掛けています。
ただし、幕府の取り締まりへの対策として誰の作品であるかがわからないよう、名前をそのまま書き記すのではなく「隠号」を用いて署名がわりとしています。
買取の基準
春画の買取基準は一般的な浮世絵と同じです。
有名作家の作品、肉筆画、色剥げなどがなく状態のよいものは価値が高くなります。
また、無銘の作品でも買取できることがあります。
まとめ
性を題材にしていることから処分に困る春画ですが、骨董的、美術的価値が高い作品が多く、一般の浮世絵と同じように売却することが可能です。
弊社は秘密厳守ですので、処分に困っている春画をお持ちの方は一度ご相談ください。