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日本にもファンが多い、呉 昌碩の作品の特徴と魅力について教えてください。

呉 昌碩(ご しょうせき)の作品の特徴と魅力をご紹介します。

清代最後の文人

中国では古くから、儒学的知識や史学・漢学などの幅広いと教養をベースとした詩文の才と、優れた文章作成能力・書家としての才能を持ち合わせた人物を「文人」と呼んできました。

その解釈や性質は時代ごとに変わるものの、さまざまな文人が歴史上に姿を現し、中国はもちろん朝鮮半島や日本にも影響を与えています。

清朝末期から近代まで活躍した呉昌碩は、詩・書・画・篆刻ともに精通した「四絶」と称賛され、中国近代でもっとも優れた芸術家と評価が高い文人で、「清代最後の文人」とも呼ばれています。

 

呉昌碩の作品が持つ特徴と魅力

詩・書・画・篆刻と、多彩な才能を持つ呉昌碩ですが、なかでも優れていたといわれるのは篆刻です。

篆刻とは、主に葉蝋石(ようろうせき)という柔らかい石材に篆刻刀や鉄筆を使って「篆書体」と呼ばれる形式の文字を刻む中国起源の印象制作方法で、日本の書家である日下部鳴鶴や、第29代目内閣総理大臣 犬養毅は呉昌碩に篆刻の自用印を注文しています。

 

また、呉昌碩は春秋戦国時代に作られたと言われる「石鼓文(せっこぶん)」の研究と臨書を生涯にかけて行ったことでも知られており、書・画・篆刻に石鼓文がもつ風流な趣を結実させています。

 

さらに、明の徐渭(じょい)や清初の八大山人(はちだいさんじん)、石濤(せきとう)といった画人から多くを吸収して確立した、気品の有る個性的な画風が特徴で、なかでも梅、藤、菊、牡丹などの花卉画を得意としていました。

 

呉昌碩の書・画・篆刻が持つ魅力は、なんといっても深く黒い線から湧き出るような力強さと重厚感のある筆感で、生命力そのものを静かに表現した花卉画は、繊細でありながら力強いという独特な作風が人気を博しました。

 

また、少し右に上がった文字がエネルギッシュな書は、重厚感と迫力感が多くの人を魅了しており、日本にも数多くの愛好家が存在します。

 

まとめ

優れた才能と教養を持つ呉昌碩ですが、太平天国の乱で弟や妹、許嫁(いいなづけ)を立て続けに失うなど、その人生は苦渋に満ちたものでした。

また、書や篆刻を売って生計を立てるようになってからも生計は苦しい状況が続いていましたが、晩年になると花卉画の人気が高まり、書や篆刻も高値で取引されるようになりました。

なお、晩年の画には名前や賛を呉昌碩が書き、画を弟子が代筆したといわれるものもあるため、画の鑑定は難しいといわれています。

 

 

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